シェルター犬をリアルタイムに広告起用「Adoptable」
2024 Cannes Lions Awards
Grand Prix:Outdoor > Culture & Context
1 Gold:
1 Silver, 1 Shortlisted
Deconstruction
Brand
PEDIGREE - 世界中で販売されている主に犬用のペットフードをブランド。犬のホームレス問題を解決することを使命としている。
Target
犬を愛する一般消費者。
Issue
世界的に深刻化している犬のホームレス問題。シェルターに収容されている犬の数は増え続けており、その数は世界中で約1,200万匹。
Challenge
ペディグリーのような消費財ブランドは製品を宣伝するために多くの予算を割く必要があるため、犬の養子縁組を促進に投じられる予算は限られている。そんな状況でも、シェルターにいる犬たちの養子縁組を促進し、最終的に犬のホームレス問題を解決したい。
Barrier
犬の写真やビジュアルが魅力的でないことで、その犬に対する関心が薄れ、養子縁組のきっかけが生まれにくくなる。特にシェルター犬は、撮影環境や写真の質が平凡である可能性が高い。また、自分の育成環境に合った犬かどうかや相性を判断することの難しさを感じている。
Driver Insight
責任を持って育てたい。そのためにも自分と相性が良いかどうかを知りたい。
Creative Insight
世界中のペディグリーの広告にはモデル犬が登場する。これをシェルター犬に置き換えることができるのではないか。そうすれば商品広告と養子縁組を促進する活動を同時に行えるのではないか。
Idea
”Adoptable"
ペディグリーのデジタル広告に、近隣のシェルターにいる養子縁組可能な犬をリアルタイムで表示し、製品の宣伝と同時に養子縁組を進めるアイデア。各地域のシェルターから集めた最新の犬の情報をもとに、その犬の写真をAIで魅力的に広告用に生成する。
このAIは、犬の性格や行動、運動量などを分析し、飼い主候補にとって最適な情報を提供。また、飼い主の住環境やライフスタイル、公園などの距離も考慮し、犬と飼い主のベストなマッチングを実現。
広告に表示されたQRコードをスマホでスキャンすると、その犬の詳細なプロフィールや養子縁組の手続き情報がすぐに確認できる。シェルターの場所や連絡先も簡単にアクセスできるため、広告を見た人がそのままシェルターに足を運び、直接犬と会うことも可能。これにより、広告を通じた養子縁組の流れがスムーズに進むよう工夫されている。
これにより、限られた広告予算でもシェルター犬の露出を最大化し、養子縁組の成功率を大幅に向上させた。
Transformation
シェルター犬への価値変容
見た目も相性も自分にマッチしている犬を見つけるのが困難 → 魅力的かつ自分と相性の良い犬を見つけることが可能
※各内容には筆者の解釈や推測が含まれてます。
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