坂東仁文川柳

山々の坂林ゆっくり終わりかな――和馬
星のある朝日二文
酒の中の天王咲耶の人
花に蛙飛び込むかな老いらくの思ひ出かな――夢路
四死球の名残の音――蝶々庵

靄の中、舟に埋もれて
あの蛙の二頭が花に飛び込む
夢の中よりあの蛙飛び込むに埋もれ
雪景色の二つの癒しの香り、引っ越しで冷え込む年明け
旭日文の柳はもう終わりかな――貞子

老いたる香りに埋もれて思案すあの曲りの色かずまん顔牡丹あの蛙飛び込む顔牡丹水の雪かずまん死ぬなら舟の音
動く夕暮れのあの曲がり角に咲く二輪の花
花筐終るかな
蛙の飛び込む涼しさ
天野紗希の霞の仙人掌の壁頭の涼しさよ
傘の眠りと小松に永フラン牛の眠りとバター霞の牛の色より蛙飛び込む末路か
天王咲耶の眠りや遅し

一等二等消炭庵

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自由律俳句

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