荒磯の徒

逃げ惑う孤独の数だけ、悲しみがある。

漁師の言葉と座り込み。
漁師の過去。
漁師の家、漁師の乾坤、安楽の隣、島と彼の言うように、彼らは座っている。
私は、熱い波が、逃げ惑うのを見ている。
稀に、彼らは離れている。
漁師の子らが引き揚げ、賑わうそこに磯村の赤い腹。

私は蟹、そして荒磯の色に染まる。
荒磯の徒は数知れず。

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