おい、正気、私は間違ってましたか?

両手で甲羅をつかみ、白兵衛に狙いを定めて叩きつける黒兵衛。
付き添いのキスケが我に返り、彼女を抱き止める。

おい、ねえさん。どうしたの?
女は明るい江戸弁で答える。
この野郎のおかげで、私は人生を無駄にしてしまいました。
あなたはそれについて何をするつもりですか?
彼女が言うやいなや彼は彼女を放り出し、店の入り口にたくさんのサザエが積み上げられている。

これか。腕組みをして見上げる浪人。

白兵衛はさらに二、三発の矢を顔面に受け、眉の端と下顎に矢が刺さってる。
店の前に高く積み上げられたサザエ。
おい、ねえ正気。私は間違っていましたか?

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