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映画「怪物」を観てきた

カンヌ云々があったから観に行ったわけではない。
単に坂元裕二脚本のファンであること、安藤サクラと永山瑛太が出演していることから観ようと決めていた。

観て感じたこと。
感想が言い難い。
どこまで書いていいのか、どういうふうに書けばいいのか、私の拙い言葉で伝わるのか。

いじめやLGBT、おそらく虐待やネグレクトといった類のものも扱っている。
ひとつの出来事を登場人物それぞれの視点から描くのは坂元裕二脚本の特徴とも言える。
母親、子供、担任教師とそれぞれの視点で描かれているから、主観は当然違うので、同じ出来事が全く別に見えてくる。
予告を見た時点では永山瑛太演じる教師は薄っぺらに映っていたけど、本編を見るとそれも違ってきた。
なんでも当て書きされたらしい。
話の前半と後半でガラッと違う、この役はまさに彼にしかできないなと思った。
感受性が豊かなはずの子供たちが装い、自分を偽っている。
だからと言って反抗的なわけでもない。

セリフのない部分、「間」が多くて、そこを観る人がどう捉えるかによっても変わりそうだと思う。
小説の行間みたいにきっとこの「間」に監督や脚本家の思いがあるんだろうなと感じた。
私がそれを感じ取れたかというと・・・正直難しい。
しっかり観たつもりだけど、見落としている部分がきっとある。

私は言うほど多くの映画を見ているわけではないので、どこが素晴らしいとかと聞かれても答えられない。
一度観ただけで全てを咀嚼するのは難しい映画だなと思った。
ただ、後のシーンは印象的だったし、重い気分を和らげてくれた気がする。



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