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ドラマ最終回でロスになる人

この春に始まったドラマが最終回ラッシュである。
全てのドラマを見たいところだがそこまでの熱量がなく、毎週欠かさず見ていたドラマは限られている。
その中の2本がいち早く終わってしまった。
どちらも初回からグッと心を掴まれた作品だった。

王様に捧ぐ薬指

王道とも言えるラブコメディを誰が見てもどの方向から見ても美男美女の2人が演じていた。
最初は期待値が薄かったのに2人の会話のテンポの良さと、徹底された役作りに翻弄されていた。
そして、気が付いたらキュンキュンしている自分がいて、毎回楽しみになっていた。画面が耐えうるのかという美男美女が織りなすラブコメやもん。
ハマらないわけがない。
美しいお顔の山田涼介のツンデレのギャップや苦悩が素晴らしく、キュンとくるセリフにもやられた。
コメディ常連の橋本環奈はめっちゃかわいいだけでなく、涙を見せるシーンも良かった。

最終回前に愛情がゆえに別れを告げた東郷の思いを知った綾華。
母親の魔の手から守るために別れたって?私はそんなヤワじゃない!
自分の幸せは自分で掴むとばかりに、東郷へ猛アタックするところがいい。
そう言えば綾華って最初っから強気だった。
東郷が側にいれば母親の仕打ちなんて屁でもないわって感じだったのだ。
2人の思いが通じ合って本当によかった。
統合への執着が強すぎた母・静も本当は産み捨てた実の息子のことが気になっていたはず。
だって、息子の新と対面したシーンでは冷たい言葉とは裏腹に涙が見えたもん。彼の出現は大きかった。
なんやかんや言うても実の息子が可愛くないわけない。

予想はできたけどハッピーエンドで終わって良かった。
でも、もうあの2人のイチャイチャが見られないかと思うと寂しくて仕方ない。愛おしくて尊い2人。
はい、ロス決定!
最終話で2人の子供がというところまで描かれなかったので、その辺りからの一悶着をぜひ続編で。1年後くらいにお願いしたい。

ペンディング・トレイン

ドラマでこんなサバイバル感満載な展開って!って思っていた。
とは言いつつ、始発から終電まで時間通りに乗車してきた。

突然、知らない人たちと知らない世界に飛ばされたらそりゃ誰だってパニックになる。
赤楚衛二演じる白浜が「冷静に」「落ち着いて」と何度も言っていたけど無理な話。
明日どうなるかもわからない手探りの日々。
でも、一緒にいれば絆が生まれる。

山田裕貴演じる萱島と白浜の2人はタイプが全く違う。
白浜はみんなの先頭に立って「俺を信じてついて来い」というタイプ。一方の萱島は一番後ろからついて行って、道を外れそうになったり、おかしなことをしそうな人に「何やってんだよ」とハッパをかけていくタイプ。
最初は反発し合っていたけど最強バディとなった。
性格の違う2人だからこそ最強なのだ。

未来へ戻ってその日を迎えた5号車の乗客たちは好奇の目に晒され失望する。これが現実かと。
それでもやっぱり明日を信じて生きていこうと行動を起こす。
最終話では米ちゃんが動画でいいこと言ってた。(この人もちょいちょいいいこと言う)
「みんなで同じ未来を目指そう」と。
そして彼は1人未来に残った田中さんに手紙を残す。
8話の2人の別れのシーンもこのシーンも好きだ。

これまで幾度となく萱島を助けてきた白浜が最後は萱島に助けられる。
主題歌の”助けるよ助けてよ”に繋がっている。
2人の友情という言葉では片付けられない絆に涙する。
サバイバル生活で一番の変化を見せたのが主人公の萱島直哉だ。
表情や言葉の話し方に色濃く表れていた。
理不尽なことばかりで不安と後悔と苛立ちというマイナスのデパートだったのに、最終話では「明日」「希望」というプラスが見られる。
白浜やみんなと出会ったことで居心地悪かった世界が居心地良くなってしまったのだ。
萱島と白浜が2人でいれば、どんな困難も越えられるのではないかと思わされる。
萱島が白浜を迎えに行くシーンではなんだか熱くなって涙がこぼれた。
やれるだけやってみよう」そして「生きよう」。
毎日ダラダラ生きている自分にはグサッとくる言葉だ。
こちらもロス決定!

まんまと手のひらで転がされている。



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