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歌番組全盛期だった80年代

毎日のようにいや、本当に毎日歌番組が放送されていた。
テレビっ子であり歌番組が大好きだった私は、何曜日の何時にどの番組が放送されているかを全て把握していた。
ビデオやDVD、ましてTVerなんてなかったのでリアルタイムで視聴することが当たり前だった時代。
大好きだった番組たち。


月曜8時:「ザ・トップテン」→「歌のトップテン」

休みが明けて嫌いだった月曜日の夜に私を楽しませてくれた番組たち。
日本テレビ系列で放送していたランキング番組で、「ザ・トップテン」の司会は堺正章、榊原郁恵であった。

番組の特徴としては後で登場する「ザ・ベストテン」と被り、大掛かりなセット、地の果てまででも追いかけて歌わせるスタイルが挙げられる。
このトップテンの大きな特徴とすると、ランキング歌手がエレベーターのようなセットから降りてくることではないかと思う。
毎週、渋谷公会堂にお客さんを入れて生放送していた。

ランキング外の歌手を紹介する「もうすぐトップテン」のコーナーに登場する人たちはこれには乗れない。
また、初登場の歌手は司会の2人と共に記念写真を撮影するのが恒例で
その際の掛け声が「親子でブッ」だった。

後に「歌のトップテン」と名前が変わり、司会も島田紳助と和田アキ子に。

水曜9時「夜のヒットスタジオデラックス」


この番組、元は月曜10時からフジテレビ系列で1時間番組として放送されていたが、後に「デラックス」として水曜9時からの2時間番組になる。
私が見ていたのが、「デラックス」の方なのでそちらを紹介。

まず、司会は芳村真理と古舘伊知郎で始まる。(後に柴俊夫)
最も特徴的で私が大好きだったのがオープニングの出演歌手紹介メドレー
その日に出演する歌手が次に登場する歌手の曲の一部を歌って紹介、それが数珠繋ぎのメドレーになっていき、ラストの人が自分の持ち歌を歌うというスタイル。
ラストに登場するのは大御所の人であることが多いが、稀に解散間近のグループなどがトリを務めることもあった。

この番組の大きな特徴のひとつとして挙げられるのは、演歌も、ロックもポップスもジャンルを超えた歌手たちが共演すること。
そして、フルコーラスで歌ってくれることも嬉しかった。
たまにではあるが、出演歌手たちのコラボが見られることもあった。おそらくこれが後々の「FNS歌謡祭」に繋がるのだと思う。

木曜9時「ザ・ベストテン」

黒柳徹子の司会で知られる恐らくこの時代の歌番組として最も有名であろう番組。
司会の相方は私の知る限りでは久米宏→小西博之→松宮アナウンサー→渡辺正行だったと思う。

レコード売上げのほか有線放送・ラジオ・はがきによるリクエストなどのランキングを総合した上で独自のランキングを発表。
また、この番組が元祖である「どこまででも追いかけ歌ってもらう」というスタイルがおもしろかった。

例え新幹線で移動中であろうが、ドラマの撮影中であろうが、そこにランキング歌手がいれば地の果てまででも追いかけて歌ってもらうのだ。
有名なのが飛行機のタラップを降りながら歌った松田聖子や新幹線の停車駅で停車中のみ歌唱した中森明菜。
こういったスタッフの意地が視聴者の興味をそそった。

ランキングされている歌手がスケジュールの都合上どうしても出演できないこともしばしば。その際には出演できない理由とともに司会の2人が頭を下げて謝っていた。

また月末には月間ベストテンが発表され、特別な椅子が用意されていた。

土曜7時30分「レッツゴーアイドル」


テレビ東京系列で放送されていた番組で、名前の通りアイドルしか出られない番組だった。
司会は当時人気絶頂だったシブがき隊。

番組内容としては、どうやって決められているのかは不明だがランキングがあり、その中の何曲かをコント形式で紹介するというもの。
アイドルたちがコントをするということが画期的だった。
記憶ではコントも意外とおもしろかった気がする。

30分というサイズも見やすかった。

日曜6時「レッツゴーヤング」


NHKで放送されていた音楽番組で、やはりアイドル中心で時々ロックバンドが登場する程度だった。
私が見ていた頃の司会は太川陽介と石川ひとみ。

番組の特徴はお客さんを入れての公開収録だったこと。
オープニングで出場歌手がテーマソングを口ずさみながらステージ中央にある階段を降りてくること。
オープニングの後は、司会の太川陽介に指名された歌手が会場に呼びかける。
「みんな〜元気?」「今日のレッツヤンは?」「それでは行きましょう。レッツ5、4、3、2、1」という具合に会場のみんなと一緒に番組をスタートさせる。

また、曲紹介の際に視聴者からの曲名入りイラストを紹介することも大きな特徴だった。
メインとなる歌手は過去曲と新曲の2曲を披露していた。

そして番組を盛り上げる「サンデーズ」という存在。
このサンデーズには少年隊の植草克秀や光GENJIの大沢樹生、長山洋子なんかも在籍していた。踊ったり、歌ったりして番組を盛り上げるほか、サンデーズのコーナーもあった。

日曜7時「ヤンヤン歌うスタジオ」


テレビ東京系で放送されたアイドルたちが司会のあのねのねと一緒にコントをする番組だった。
コントの中で衣装のまま歌っていたこともあった。
また、歌う際には「本日の1曲目」というようなクレジットが出てきて、これが番組最後に「本日の何曲目のタイトルは?」などとクイズとして出題される。毎週、メモを取りながら見ていたのを覚えている。

芸能界の業界内部を紹介するようなコントドラマのコーナーもあった。
歌番組でありながら、バラエティ色の強い番組だった。
コントでは普段見られないようなアイドルたちの姿が見られることが嬉しかった。

ほかにもあった歌番組


ほかにも、日曜お昼には「歌のスタジオ」などの番組があったし、子供たちがアイドルたちに質問をする「歌謡びんびんハウス」という番組もあった。

演歌でいうなら演歌歌手がいろんなチャレンジをする「歌のワイド90分」や歌導入部の語りが特徴的でストーリー仕立てが印象的だった「演歌の花道」などがある。

この頃は、歌詞なんて表示されていなくても何度か聞けば大体歌えるようになっていた。
というのも覚えやすい曲が多かった。

それぞれに趣向を凝らした番組が競い合っていたあの頃。たくさんの歌番組で溢れていたあの時代が懐かしい。






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