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色違いのネットキャップ

こんにちは!

海外の食肉加工工場で働き始めて1ヶ月が過ぎました。少しずつですが、新しい事にも挑戦させていただく機会を得られています。少しでも多くできなかったことをできるように。昨日の自分よりもと毎日過ごしています。


皆さんはこの写真を見て何かわかりますか?






これはネットキャップ(衛生キャップ)と呼ばれるものです。加工工場だけでなく、レストランの厨房、病院や研究室などでも見かけることが多くあります。毛髪などの異物混入を防いだりするほか、細菌などの飛散物から作業者を守ってくれる役割もあります。



私が初めて海外の現場で働きだした頃、渡されたのがこの赤いネットキャップでした。



キャップをかぶって現場に入ると全員、普通(白色)のネットキャップ。客観的に見て外国人が1人だけ、赤いキャップを被って、床を掃除している姿を想像してみて下さい…。


「あれ?もしかして差別的なもの受けてる?」と感じたことを覚えています。


しばらくはクリーナーという役割で、床に落ちた脂や骨などを片づける仕事。悔しいというか惨めな感情が出ていました。(日本でも同じですが、職人さんの仕事は任せてもらうまで時間がかかります。)


話を戻しますが、この赤いネットキャップ。実は掃除担当の人をわかりやすくするためでした。床に落ちているモノを拾ったりして掃除する人が商品であるお肉を触ってはいけません。さらには現場はナイフを持った人ばかりです。その中で掃除をするというのは非常に危険。目立つように赤いキャップをするようです。


色を変えることでルールを作る。日本の食品メーカーでも衛生管理する上でよく取られる手法です。一見単純すぎて、それでいいの?と思う方もいるかもしれません。しかし、その単純こそが重要で、衛生管理する中で「誰でもわかりやすく」ということは1番重要です。
私もそのような現場は見たこと、経験したことがあります。それにも関わらず、周りの状況が変わると、受け取り方ってこんなに変わるんだなと身をもって感じました。

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