【お知らせ】北東北の「ハレ」をめぐる旅-農家が、漁師が、各地で暮らす人々が、最も輝く瞬間に立ち会う3日間-(おいしい学校)
おい研フードツーリズムとは
おい研フードツーリズムは、食にまつわる「1つの問い」を軸に、キュレーターが見つけ出した全国各地の食の現場を訪れ、味わい、交流する原体験から食を探求する旅です。
これまで、北東北編を2回開催しました。第一弾は「消えゆく食文化をどう継承していくのか」という問いを軸に、津軽あかつきの会の伝承料理を味わう体験から、北東北の2つの食文化を比較する旅。第二弾は「東北地方ではなぜ多様な山菜を食べる文化が今も愛されているのか」という問いを軸に、山菜の採取や郷土料理を体験しながら東北で受け継がれる"山菜愛"を探求する旅です。
普段なかなか繋がることが難しい生産者や職人、長年地域で暮らしている人々を訪ね、リアルな食の現場だからこそ得られる知見から問いを深めていくのがこのツアーの醍醐味です。
どんな旅?
2024年11月、北東北編フードツーリズム【第三弾】を開催します!
今回の問いは、「農家・漁師・猟師たちが、北東北で生業を続けているモチベーションの源泉は何か」。
この問いを考える上で注目したのが「ハレの日」の存在。農家・漁師・猟師など、各地で暮らす方々が最も輝く瞬間を「ハレの瞬間」と捉え、現地の暮らしぶりを体験するのがこの旅の趣旨です。
この旅のキュレーター
今回の旅のキュレーターは、食文化を題材にした書籍を手掛ける編集者・小林淳一氏。
10年前、青森県観光国際戦略局にて観光アドバイザーとして活動する中で、津軽伝承料理の活動を行う「あかつきの会」に出会い、おばあちゃんたちの叡智の詰まった調理法とそのおいしさに感銘を受け、当時、伝承活動を休止しようとしていたあかつきの会の現状を知り、「このまま、おばあちゃんの味を無くしてはならない」と一念発起。以来「あかつきの会」を取材し続け、書籍化や観光ツアーの開発など幅広く継承に携わっています。
青森県をはじめ北東北エリアに通いつめている小林さんだからこそ知っている食の体験を、今回も特別に編集してくださいました。
旅のテーマは?
さて、今回の旅のテーマ「ハレの日」。
ハレの日というと、お祭りなど行事を指すことが一般的ですが、この旅でいうハレは、”現地の方々が一番輝く瞬間”。
例えば現地の農家さんが一番輝くときとして、収穫がイメージできるのではないしょうか。稲作をとってみると、田んぼの整備、苗づくり、田植え、水の管理など…それからようやく収穫の秋を迎えることができます。
また収穫以外にも、農作業の節目や行事食、農家の結婚式、休日などもハレと呼べそうです。
日々の準備やお世話を積み重ねることで、訪れる大きな喜び(=ハレ)の瞬間。その積み重ねのモチベーションにもなるであろう日々の小さな幸せ(=ハレ)の出来事。今回は、そんな「ハレ」を切り口にして、現地での暮らしぶりについて理解を深めていきます。
旅の行程は?
集合場所から解散場所までの道中は、チャーターした中型バス(1台)で移動します。Googleマップはこちらからご覧いただけます!
移動距離が長いので、トイレなどの休憩は随時設けます。
旅程の詳細は?
今回も、「一人ではできない体験を」とキュレーター自ら足を運び、選び抜かれた体験の数々です。食文化を探求することはもちろん、東北を満喫するコンテンツもあります!(内容は変わる可能性があり、随時更新していきます)
【DAY1】
阿仁マタギの狩猟体験 [猟師のハレの日]
なんと今回狩猟の現場へ同行させていただきます。マタギ界のエリート集団と称される「阿仁マタギ」。彼らの聖域とも呼べる山へ私たちを案内してくださるのは、マタギになるためこの地に移住した船橋陽馬さん。11月15日に狩猟の解禁を迎えると、マタギは銃を持って山へ入ります。
真剣な顔で慎重に獲物を狙い、銃でとらえるのは一瞬の出来事。獲物をとらえたその瞬間、マタギはとっっっても嬉しそうな笑顔を見せるのだそうです。
今回タイミングがあえば、鴨・熊・雉・山鳥など何か獲物を授かる場面を目にできるかも。獲物を授かることはなかなかないとても貴重なことであり、今回どうなるかは神のみぞ知るではありますが、だからこその笑顔が象徴するハレの喜びを一緒に体感できることを期待したいです..!!
DAY2
「南部どき」で農家の1日体験 [農家のハレの日]
南部どきでは、地域の農家さんの畑でりんごの収穫体験をさせていただいたり、町内の南部せんべいを食べ比べしたり、お昼ごはんにひっつみを作って食べたりという体験を予定しています。
体験をコーディネートしてくださるのは、南部どきの根市大樹さん。南部どきでは、農や食を通して、南部町の魅力を多くの人に伝える商品を開発したり、体験コンテンツを提供したりされています。
根市さんとお話ししていると、「これもできますよー」と他にもたくさん提案してくださって、それのどれも魅力的で捨て難い..!!!ので、もう少し詳細が決まったら更新しますね!
八戸中心市街地横丁めぐり[猟師のハレの日]
"ハレ"をテーマに八戸を知るなら、八戸中心市街地の横丁。
八戸中心市街地には、8つの横丁があり、郷土料理や海鮮料理が楽しめる居酒屋や小料理屋、お酒と会話を楽しめるバーやスナックがひしめき合っています。
青森県の太平洋側に位置し、古くから港町として栄えた八戸市。終戦後に発展してきた横丁では、漁から戻り現金を手にした男性たちが飲み歩く光景が見られるようになりました。(大漁であればたくさんのお金を手にして気前よく飲み歩くだろう。ということは、横丁では漁師さんのハレが見れるのでは?!ということです笑)
そして今回、八戸市のことを教えていただくなら木村さんだと、お声がけさせていただいたところ、快くお引き受けくださいました。八戸の食文化のことをたくさん知ることができること間違いなしです。
DAY3
館鼻岸壁朝市[農家と漁師のハレの日]
毎週日曜日のみ開催されている朝市。ここでは、自由に散策しながら北東北のおいしいものを満喫しましょう!最終日なのでお土産を探すのにもいいかもしれません。新鮮な食材だけでなく、パンやお惣菜、コーヒーといったイートイン・テイクアウトも充実しているので、食べ歩きも楽しいです。
館鼻岸壁朝市は、全長800mの会場に300店舗ほどが集まり、毎回2,3万人の参加者が訪れるそうです。海の近くで開催されるので、魚がずらりかと思いきや、農作物もたくさん。農家さんが山から海へ作物を届ける場としても発展してきたからだそうです。
日の出から午前9時ごろまでの開催なので、早起き必須ですね!
津軽あかつきの会の祝言料理[農家のハレの日]
最後に訪れるのは、弘前市の「津軽あかつきの会」。あかつきの会は、青森県津軽地方で江戸時代から受け継がれてきた食文化を研究し、伝承する活動をされているお母さん集団です。
今回あかつきの会でいただくのは祝言料理。「祝言」とは日本の古い婚礼のことで、農家の女性が最も輝くハレの日。
今では両家揃ってホテルなどで結婚式を行うのが一般的になっていますが、昭和30年代までは花嫁・花婿のそれぞれの家で祝言が行われていたそうです。津軽では祝言のことを「嫁取り」「婿取り」ともいい、親戚や近隣の女性が総出で準備するお祝いの料理を「嫁取り料理」と言います。
お祝いのお膳には、海の幸・山の幸が集まり、とても彩り豊かです。特別な日ならではの特徴は、当時お客さん用のご馳走だったお刺身(生もの)があるなどの食材の違い。そして味付け。普段めったに砂糖を使わない時代だからこそ、砂糖をたくさん使った甘い味付けにすることも特別の日仕様だったのです。
予約はこちらから
最後まで読んでいただきありがとうございます。北東北の「ハレ」を直撃し、輝く瞬間につながる日々の営みや、ハレによって生まれた現地の文化をぜひ一緒に体験しましょう!
ツアーの申し込みは9月下旬開始を予定しています。
ご不明点、ご質問がございましたら以下のメールアドレスまでお問合せください。
お問合せ先:academy@oishii-mirai.com
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