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190208 常夜鍋

今日は肉が食べたい。

そう思って、近所の焼肉屋、焼鳥屋を検索する。
夫も今日はそんなに遅くならないって言ってたし。たぶん、炊飯器にごはんは残ってないし。
そんなことを考えながら帰路についた。

帰宅してすぐ、炊飯器を開けると綺麗に洗われたお釜。しめしめ。
19時半、そんなに遅くならないと言ってたから、そろそろ帰ってくるかなと思っていた矢先に一通のLINEが入る。

「ごめん、会社の飲み会が入りました」

あらら、仕方ない。けど、残念。お肉たべたかったな...。
「わかりました!楽しんできてください!」と、ちょっと素っ気ない返事をした。

さて、何を食べようかな。今さらごはん炊くのは面倒くさいし...と帰りがけに買ったスーパーのビニール袋の中を覗くと、立派な立派なほうれん草と目が合う。あ、そういえば買ったんだった。冷凍庫には、ふるさと納税で頂いた豚肉が残ってたはず。じゃあ、今日は常夜鍋でいいかな。

決まるや否や、ひとり用の土鍋に水を張って昆布と椎茸を入れる。お豆腐、無くていいかなと数分間考えて、やっぱり入れようとちいさく決意。買いに行かなきゃ、と近くのコンビニに向かう。コンビニで絹ごし豆腐を買ったらいそいそ家にもどって、鍋を火にかける。
ほうれん草は下茹でするレシピとしないレシピがあったけど、出汁が取れるまで暇だったから下茹でをした。熱いお湯にくぐらせると、ふわりと鮮やかな緑に変わる。なんとなく、冬らしくない鮮やかさだななんて思いながら、冷水を張ったボウルにうつした。根本を指でこすって、最初洗ったときに取れなかった砂をかき出す。砂、意外としぶとい。

出汁が取れたら昆布と椎茸を取り出して、その土鍋に日本酒をとぷとぷ注ぐ。ふわり日本酒のかおりを感じながら、すぐ酔っ払うわたしはよーくよーくアルコールを飛ばした。
アルコールが飛んだら、お豆腐、一口大に切った椎茸、豚肉を入れてさっと一煮立ち。ほうれん草は煮込むと色が悪くなるから、あたためる程度で。
せっかくの週末だし、つけだれくらいはきちんと用意しようかなと思い三種類作った。ひとつめは王道、ポン酢と大根おろし。ふたつめは胡麻油とお塩、みっつめは卵黄とみりん、お醤油にかつおぶし。

出来上がった常夜鍋をテーブルに運んで、ひとりもくもくと色々なつけだれで楽しむ。うん、おいしい。外食しなくて良かったかも、なんて。夫にお鍋の写真を送りつけておいた。

初めて常夜鍋を作ったのは5年くらい前のこと。そのときは、日本酒のかおりを楽しむ鍋、と紹介されてたからまだアルコールが残った状態で食べて酔っ払ったんだった。
そんなことを思い出しながら食べていたら、思いの外お腹いっぱいになって〆まではたどり着けず。

仕方ないな、〆は共有しましょうね、と旨味たっぷりの出汁は朝ごはん用に取っておくことにした。

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