鹿児島の「焼酎」と「ハーブ」で新しいドリンクをつくる───「IMOROCK CHILL NIGHT - MENEKI- 県人会」公開作戦会議
2022年1月6日(木)に、おいしい未来研究所で「IMOROCK CHILL NIGHT - MENEKI- 県人会」というイベントを開催しました。鹿児島にゆかりがある様々なジャンルで活躍されているゲストとともに、鹿児島の食をテーマにどんなプロダクトが実現できるかを検討した作戦会議の様子をお届けします。
なぜ東京で鹿児島のイベントを?
今回のイベントは、鹿児島県の桜島で開催されている「THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL」の発起人のお二人、タブゾンビさん(SOIL&"PIMP"SESSIONS)と北文人さんが発案、そしてサツマニアンヘス出演アーティストの福永浩平さん(雨のパレード)がサポートするカタチでスタート。皆さん鹿児島出身です。
北さんは10数年前から、恵比寿MILKや渋谷SUSなど東京のクラブやカフェで音楽と共に九州の食や焼酎を楽しむイベントを開催されてきました。その中でタブゾンビさんと出会い、鹿児島の食やカルチャーに光を当ててプロダクトを開発することで、全国の方々に鹿児島の魅力を伝えたいと思うようになったそうです。
今回は、タブゾンビさん・福永さんをはじめ、鹿児島にゆかりのあるミュージシャンや様々なジャンルで活躍されているゲストが集結。皆さんのことを「イモミナティ」とお呼びして、鹿児島の食をテーマにどんなプロダクトが実現できるかアイデアを出し合う作戦会議として開催しました。
鹿児島自慢の「焼酎」を使って、ハイボールに代わる新しいドリンクを
鹿児島には沢山のおいしいものがあるのですが、今回注目したのは焼酎! 鹿児島は、「焼酎王国」と呼ばれるほど焼酎が数多く生産されていて、2000以上の銘柄があるのだとか。
しかし、焼酎の飲み方はロック・水割り・お湯割と昔から変わっておらず、若者には縁遠いお酒になってしまっている印象もあります。最近だと、焼酎のソーダ割りも少しずつ浸透してきていますが、ウイスキーが「ハイボール」という飲み方によって、人気を博した例を参考に、焼酎でも新しいスタイルを提案することで違った見せ方ができるのでは? そんな問いから、今回はハーブを使用したシグニチャードリンク3種の飲み比べと、ゲスト参加型の焼酎ドリンク実験を行いました。
3種のシグニチャードリンクは、「GOOD EAT VILLAGE」1階の「PUBLIC HOUSE yoyogi uehara」でバーテンダーを務める工藤海くんと試作を重ねて開発しました。
まず、15種以上ある焼酎を飲み比べながら、ハーブとの組み合わせで味わいが深まりそうなもの、新たな味の発見がありそうなものを5,6種セレクト。そして、それぞれの焼酎の特徴にどのハーブや食材の香りを合わせたらより美味しくなるのか、研究しました。
出来上がった3種のドリンクがこちら。
前割り SAKURA : 赤猿、ブルーマロウ
水前割りとは、数日前から焼酎を水で割っておく飲み方。芋焼酎の赤猿からくるスイートポテトのような甘さと、ブルーマロウの蓬餅やサクラのような香りを合わせました。ハイボール 微風 BREEZE:小鶴くろ、スペアミント、りんごのブランデー、ソーダ
芋焼酎のトロピカルな要素と米麹由来の華やかさに、爽やかなミントの香りと林檎のブランデーをプラス。カクテル 大人の黒文字カシス:だいやめ〜DAIYAME〜、黒文字、カシス、紅茶、ホワイトヴィネガー
Daiyameのライチやマスカットのような華やかな香りに、黒文字のほんのりとした甘さとヴィネガーの酸味を合わせた、大人のためのカシスウーロン。
どのドリンクも焼酎のイメージがガラッと変わるような味わいで、「これは焼酎が苦手な人でも飲める!」「女性にうけそう!」など、新たなドリンク開発の糸口となる予感。これらのドリンクは、今後「PUBLIC HOUSE yoyogi uehara」でも楽しんでいただけるように開発を進める予定です。
また、イベントの参加者には、焼酎に合わせたい素材を1人1つ持ってきていただき、持ち寄った素材をアレンジしてそれぞれのマイ焼酎ドリンクを作りました。竹炭パウダーやタバスコ、ビーフジャーキーなど、普段組み合わせることのないような面白い素材が並びました。
「レモングラスが焼酎の樽の香りと合う」という声や、「タバスコを入れるとスパイシーでヤミツキな味になる」など意外性のある組み合わせも。焼酎の奥深さを体感できる企画でした!
焼酎に合わせて、鹿児島の黒毛和牛を堪能
焼酎に合わせるお料理は、鹿児島でハンバーガー店「にくと、パン。」を経営する、「1129nikulabo」さんが担当してくださいました。
「鹿児島の黒毛和牛をもっと身近にしたい」ということで、今回のイベントでも黒毛和牛を堪能できるメニュー構成に。
同じ黒毛和牛でも、部位によって味わいや食感が全く異なるそうで、それぞれの部位に合わせた一番おいしい食べ方を提案。ほろほろと崩れるまで煮込んだ味噌煮込みや、お肉の脂と甘めの照り焼きソースの相性が100点満点の黒毛和牛テリマヨミニバーガー、噛むたびにお肉のうまみが溢れ出すステーキなど、一品一品に感動してしまいました!
鹿児島コミュニティを繋げていく
多くの焼酎をいただくなかで、米・麦・芋といった原料ごとの個性だけでなく、ジャスミンのような香りが特徴的な小牧醸造さんの「紅小牧」や、バナナの香りに似た本坊酒造さんの「青天桜島」のように、同じ芋焼酎でも蔵ごとの独自技術によって全く味わいが異なることが知れて、焼酎の概念がぐんと広がったなと思います。
今回は初対面同士の方も多かったのですが、焼酎片手においしいお肉を頬張れば、自然と会話も弾んで、集まった皆さんの中で新たな繋がりも沢山生まれていました。
鹿児島の皆さんは、本当に穏やかで柔らかい方が多いのですが、内側には鹿児島への熱い愛を秘めていることがひしひしと伝わってきました。今後は、ここで熱くなった参加者の皆さんと一緒に、食やお酒、音楽、ファッションなど、様々な方面から鹿児島を盛り上げていけるようなコミュニティを少しずつ作っていきたいと思います。「イモミナティグッズ」を作って、密かに布教しようかな……なんて(笑)。次回の作戦会議のレポートもお楽しみに!
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