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『ガールズバンドクライ』note

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ガルクラについての私の感想です。
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#アニメ考察

088 メタで語る『ガールズバンドクライ』⑤

 次のアニメの題材にロックを選んだことで、テーマはロックにならざるを得ない。題材がポップスでテーマがロックなら、『【推しの子】』という格好の例がある。しかし偶像破壊というロックの志向があまりにもドラマチックなエンタメに消費されてしまい、反抗や反発と言うロックの思想になってないきらいがある。  『ぼっち・ざ・ろっく!』はまずもって表現がロックだけど、ぼっちちゃんは確かにロック魂を持ってるから、間違いなくロックの物語で。しかしアニオリでロックの話を企画するとなると、ロック畑の人間

087 「碧いif」by トゲナシトゲアリ、感想

朱李 これまでは、5人それぞれの過去やぶつかり合いを見せてきましたけど、ここからは音楽の道に向かってひたすら突き進んでいきます。みんながどんなふうに駆け抜けていくのかを、本当に楽しみにしてほしいです。第10話までの5人がお互いのことを知ったからこその、一丸となったトゲナシトゲアリをぜひ見てください! 凪都 全13話、残りはあと3話なんですけど、ドラマのボリュームがすごいです! まだまだ紆余曲折があります。でも以前の「1×5」じゃなく「5×1」にまとまったので、みんなで助け合っ

085『ガールズバンドクライ』第14話「誰にもなれない私だから(ED)」

 終わって一週間以上経っている『ガールズバンドクライ』、(敢えて言います)第一部終了のその後について、noteでもファンの間で楽しい議論が出てきました。その筆頭はトゲナシトゲアリ、結局事務所を退所したのかという問題です。私は明言はしてませんでしたが、退所を前提にnoteしました。そしたら簡単に退社退所できないはずと、説得力あるnoteを読んだのです。  極めて論理的な論です。一方で私は今発売中の「アニメージュ」を読む前、インディーズでの活動を単なるアマチュアとも思っていなか

083 『ガールズバンドクライ』、短い総評 第10話と第13話から

 結局、最終回の「ロックンロールは鳴り止まないっ」への批評は第10話「ワンダーフォーゲル」の批評とリンクする運命にある。私自身も件の二話、揃って評価してるし。  今日は第10話の評価に結び付けるため、ぼざろとの関連から論じたいと思います。私は多分初回から、すばる登場回の第2話で明確に、ガルクラはぼっち・ざ・ろっくだと思いつきました。ぼざろのキャッチコピーは「陰キャならロックをやれ!」ですが、まさに井芹仁菜と河原木桃香、ロックでしか生きていけないキャラクターと思えたのです。

080 メタで語る『ガールズバンドクライ』④

 西崎義展は『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』に関して、確かファンに対して「これで最後」という意味のことを言った。安彦良和は『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙』の公開に際し、「パート2はありません」と明言した。そして『超時空要塞マクロス 愛・おぼえてていますか』のパンフに〈「マクロス」は終わった〉の見出しがあった。  しかしさらヤマと同じ1978年に放送された2でパラレルワールドを作り、ヤマトシリーズが(一旦)完結したのは83年。ガンダムシリーズは82年のめぐりあい宇宙

074 『ガールズバンドクライ』、劇中曲「空の箱」

 ガルクラで最初に聞く曲と言えばOPの「雑踏、僕らの街」。しかし映像の出来栄えからトゲナシトゲアリになって事務所とレコード会社が決まり、金をかけたPVと思われる。  だから劇中で考えると、桃香さんの弾き語りの「空の箱」が最初と思われる。終わった後の仁菜ちゃんとの会話から桃香さんがいたダイヤモンドダストの持ち歌であり、仁菜ちゃんが聴いたのは桃香さん自身による弾き語りバージョンと(視聴者に)明かされた。しかし後日同じ場所で、仁菜ちゃんが桃香さんを入れた即席のバンドで歌ったバージョ

076 トゲナシトゲアリ、武道館への険しい道

 カタルシスで終わる/終えるのがポップス。「そんな訳ねえだろ」と、余計なことを付け加える、あるいはその余計なことそのものがロックと思ってて。だからアニメとしては結構革新的だけど毎シリーズ気持ちよく終えたヤマノススメシリーズはポップスだし、結束バンドの文化祭演奏をAパートにし、Bパートの最後を「今日もバイトかぁ」のぼっちちゃんの台詞で締めた『ぼっち・ざ・ろっく!』第一期、間違いなくロックでした。  こんな話をするのも先週のガルクラ第11話、普通の話(ポップス)なら最終話に相応し

072 後藤ひとりは覚醒し、井芹仁菜は成長した

 先週の第10話の「ワンダーフォーゲル」、私は絶賛したけど、小うるさいロックの聴き手、しかも基準がブタの臓物を投げつけた時分のザ・スターリンの楽曲なのに、何で親子の和解の話を肯定するのかと、奇異に思ったかもしれません。私自身はだからこそ、ロックの話でロックに生きる道を見つけた女の子が、自分の父親の人間的な弱さ、理解の至らなさを知ってもなお、愛情だけは真実と知ってしまったら怒るに怒れない、許すしかない。そんな仁菜ちゃんの感情こそがごちゃごちゃした整理のつかなさという意味も含め、

069 桃香と仁菜、ルパと智、比較論

 私の以前のnoteでのメタ論でダイダスが東映アニメーション、東映動画ならbeni-shougaは虫プロと論じたことがありました。しかし先週の第九話で多少はかすっていたようですが、メタでなく劇中の要素で語った方がいいかなと思いまして。簡単に言えばルパさんと智ちゃんのbeni-shouga、新川崎(仮)に成長/発展できなかった「桃香さん」と「仁菜ちゃん」ではないかと思いついたのです。そう考えるとすばるちゃんを入れたトリオの時分の新川崎(仮)とbeni-shougaが合体したこと

066『ぼっち・ざ・ろっく!』、そして『ガールズバンドクライ』!⑤ ぼざろとガルクラ、それぞれのロック その2

 ぼざろとガルクラの比較論、少々ややこしくなってきましたが、今回は下記のnoteの続きです。  上記で私が示したロック、今回との違いを明確にする言い方をすれば、ぼっちちゃんこと後藤ひとりとニーナこと井芹仁菜、二人の少女がそれぞれの物語で示したロック魂です。ぼっちちゃんは無様な姿を晒してでもギターボーカルで入ると思ってた、自分にはない陽キャの少女を引き留め、仁菜ちゃんは中指立ててまで、空しく都会の喧騒に消えるかも知れないのに「一緒に中指立てて下さい!」と、奇跡で出会えた憧れの

065 メタで語る『ガールズバンドクライ』③

 本来は今夜は八王子駅前のホテルに泊まり、明日の朝一で京王線に乗るために早めに寝るはずでした。しかし明日からの東京ボランティア・市民活動センターが募集した「令和6年能登半島地震 被災者支援ボランティア」の第6回、先週の肉体労働がたたってキャンセルする憂き目になってしまいました。  昨日は仕事から帰って十分時間があったので、旅支度とnoteをする準備が十分あったのですが、帰宅してすぐパジャマに着替えてベッドに入ったのでした。何とか起き上がれるようになったのが夕方の六時半過ぎ。電

063『ぼっち・ざ・ろっく!』、そして『ガールズバンドクライ』!④ 楽曲論その2 青春コンプレックス/雑踏、僕らの街

 今日は主題歌の歌詞、OPにかかる部分だけで分析。  まずは「青春コンプレックス」。 暗く狭いのが好きだった 深く被るフードの中 無情の世界を恨んだ眼は どうしようもない愛を欲していた 雨に濡れるのが好きだった 曇った顔が似合うから 悲しみにおびえてるふりをして 空が割れるのを待っていたんだ かき鳴らせ 光のファズで 雷鳴を轟かせたいな 打ち鳴らせ 痛みの先へ どうしよう! 大暴走獰猛な鼓動を かき鳴らせ 交わるカルテット 革命を成し遂げてみたいな 打ち鳴らせ 嘆き

062『ぼっち・ざ・ろっく!』、そして『ガールズバンドクライ』!③ 楽曲論その1 ロックを定義する/青春コンプレックス

 本題に入る前にロックの定義、私のロックに対する認識を明らかにする必要があります。平たく言えば「何がロックか?」。それを説明するためにはロックとするには扱いが困る、ポップスとの線上、境界に位置づけられるアーチストを論じるのが良さそうです。私にとってそれはZARDであり倉木麻衣、そしてそれに類するアーチスト。昔の歌だったら「My Revolution」の渡辺美里。  いずれの楽曲もロックの楽器の編成になってますが、「これがロックと言えるのか?」。完璧に骨抜きに、脱臭された「頑張

059 メタで語る『ガールズバンドクライ』②

 前回の記事は上記のリンク先。  さて、現在放送中のバンドアニメ、『ガールズバンドクライ』の記事なのに何故巨大ロボットアニメを確立した永井豪原作のアニメをタイトル画像にしたのか。それは東映動画、現在の東映アニメーションの歴史を語る時避けて通れない作品であり、そこをガルクラに忍び込ませていると勘繰っているから。  前回、『機動戦士ガンダム』、『宇宙戦艦ヤマト』、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』をメタで語ったように、原作のないアニメはクリエイターの思想や経験、感覚を発露で