スーパーのレジで。伝わるやさしさ
わたしはスーパーでアルバイトをしている。
地域密着型の小さなスーパーだから毎回来てくれる人の覚えている。
前まではベビーカーに乗って寝ていた
小さな男の子がお母さんと手を繋いで買い物に来てくれたり、
来たらいつも話しかけてくれる常連のおばあちゃんがいたり。
バイトでも仕事が山ほどあるから
毎回忙しいけれど、こういうのに癒される。
ある日、いつものようにレジで作業をしていると、ほんわかした感じのご夫婦が買い物カゴを持ってきた。
私はいつものように「ありがとうございます」と言って商品をレジに通し、渡してもらったショッピングバッグに商品を詰めてお渡しした。
「ありがとう」
ご夫婦は揃って、笑顔でそう言ってくれた。
その後も、ポイントカードを返して「ありがとう」、お釣りを返して「ありがとう」。
わたしは、二つのことに驚いた。
一つ目は、こんなに「ありがとう」と言われたこと。レジでお会計をするたった数分で、たくさんの「ありがとう」。
ポイントカードを返したとき
お釣りを返したとき
商品を渡したとき
自分が逆の立場だったときに言っているか。
毎回言ってくれる人はあまり見たことがないし、わたしもできていないと思う。
それから、二つ目。
どの「ありがとう」にも気持ちがこもっていたこと。
優しい笑顔で目を合わせながらの「ありがとう」
この一言だけで、気持ちは伝わるのだなと思った。
普通のことをしただけだけれど、
こんなにも感謝の気持ちを伝えてもらったからこそ、わたしも今まで以上に丁寧に接客したい!と思い、いつもより丁寧にお釣りをお渡ししたり、一言添えてみたりした。
そして、やさしい気持ちになれて
つられてわたしも笑顔になれた。
それぞれ色々な事情がある中で、
必ずしも言わなければならないことではない。
けれど、やさしい世界になるために
こういうご夫婦みたいな人が増えたらいいなと思った。
「ありがとう」から伝わる
『やさしさ』と『笑顔』
わたしも1人の人間として、
その『やさしさ』と『笑顔』の
根源になりたい。
そう思った出来事だった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?