見出し画像

マックコーヒー置くだけ

早朝の仕事が終わって午前7時。今日は健康診断なのだが受付が9時からなので2時間ほど時間を潰さなければならず、マクドナルドで飲みもしないコーヒーを頼んでぼーっとしていた。以前はホットティーにしてお湯で口を湿らせたりティーバッグは持ち帰ったりしていたのだが、いつのまにかメニューからホットティーが消えていたのだ。全店舗でそうなのか、ここがたまたまなのかはわからないがこれは痛い。もったいないので「健康診断なので飲まないんです」と正直に言って紙カップだけもらってもよかったくらいだが、マクドナルドほどの巨大なシステムにおいては、そのイレギュラーな行動への対応の方が、一杯のコーヒーにかかるコストよりもよほど大きくなる可能性がある。大人しくコーヒーを受け取ると、飲み口の出っ張りを倒して窪みに押し込むこともなくただテーブルに置いていた。マックコーヒー置くだけ。小林製薬。

紙カップのコーヒーを眺めながら仕事の作業を始めるが、あまり手につかない。この後に控える健康診断が憂鬱なのだ。具体的にいうと採血が憂鬱だ。僕は毎回わざわざ寝た状態でやってもらうくらい採血が苦手なのである。ああ、怖い怖い、採血怖い。まんじゅうこわい的なアレでなくストレートに怖い。だいたい体に針を刺してそこから血を抜くなんてことを平然と受け入れられるのが信じられない。体に針を刺してそこから血を抜くんだぞ?わかってるのか?体に針を刺して、そこから、血を抜くんだぞ!!!!嫌だ嫌だ嫌だ。考えられない。冗談じゃない。想像しただけでゾワっとくる。想像しただけでゾワっとくることを、数時間後実際にやられる運命であることを思うと、それは憂鬱にもなる。とても仕事のことを考えるような気にはなれず、かと言って気晴らしにフィレオフィッシュを食べるわけにもいかない。飲まないコーヒーを眺めながらこの憂鬱な時間をやり過ごすしかないのだ。


それから4時間後、健康診断は無事終了した。採血は毎度のことながら思っているより全然痛くなかったが、痛いのが問題なのではない。針を刺されて血を抜かれている、という状況を認識するのが嫌なのだ。それだけは今後も言い続けていく。まあひとまず終わってよかった。

そういえばバリウムの味が例年と比べて落ちていたような気がするが、酷暑の影響だろうか。

サポートって、嬉しいものですね!