おほしんたろう

福岡・佐賀でお笑いとイラストと漫画などやっています。毎日何かしらを書きます。書かせてく…

おほしんたろう

福岡・佐賀でお笑いとイラストと漫画などやっています。毎日何かしらを書きます。書かせてください。

最近の記事

ゲシュタルト崩壊と生活の質

同じ文字を何度も繰り返して書いていると「あれ?この字ってこんな形だっけ?」となることがある。いわゆるゲシュタルト崩壊と呼ばれる現象だ。 今日なんとなく道を行き交う車を見ていたら、「“4つのタイヤに車体”というルールを踏まえた様々な形の造形物が人を乗せて高速で行き交っている」という事実に「え、何それ?」となった。当たり前みたいに走ってるけど、なんだよ「車」って!と。これもまたゲシュタルト崩壊の一種なのだろうか。ゲシュクルマ崩壊か(戯言)。 そういえば、昼食のインスタントのそ

    • この赤いのが

      居酒屋で赤いウィンナーを食べた。美味しかった。昔は赤いウィンナーをウィンナーの中でも下のランクに見ていたし、「この赤いのがいいんだよ」とか言う人をうすら寒い逆張り人間だと思って軽蔑していたが、気づけばいつのまにか好きになっていた。 そうそう、この赤いのがいいんだよ。

      • どんな顔をすれば

        どんな顔をすればいいのかわからない場面というのがたまにある。歳を重ねれば経験済みの事柄が増え、それなりにその場に応じた表情ができるはずなのだが、未だにちょくちょくそんな場面に出くわす。今日もあった。 天気が良かったので近所を散歩し、パン屋でパンを買って公園のベンチに座って食べていた。日差しがぽかぽかと暖かく風が気持ちいい。最高の土曜日だ。気分よくパンを食べていると、子供達が数人やってきて鬼ごっこを始めた。これだけ様々なエンタメが溢れている時代でも、シンプルな鬼ごっこは根強い

        • ギャルとマブダチに

          マイバリカンで頭を刈って出かけたら、会った人から刈り残しを指摘された。慌てて確認するとたしかに前髪の一部分だけが長いまま残ってしまっている。これは恥ずかしい。髪を一部分だけ伸ばすのは基本的に恥ずかしい行為だ(少なくとも僕にとっては)。嫌だなあ、これは恥ずかしいぞ。 そこまで長さの差があるわけではないのでぱっと見はわからない。しかし、一度気づくともうそこにしか目がいかなかった。若い女性の絵が一度老婆の横顔に見えるとそうとしか見えなくなる騙し絵みたいなものだ。まさに前頭部に老婆

        ゲシュタルト崩壊と生活の質

          正直に生きるのは難しい

          青果店に並べられたグレープフルーツに添えられた紙に「グレープ100円」と書いてあり、100円はお手頃だな、というのと、グレープだとブドウになっちゃうよ、という感想を同時に抱いた。 そもそもグレープフルーツは、複数個がまとまって実っている様がブドウに似ていることから、「ブドウのような果物」という意味でその名前になったはずである。だから、一個ずつバラバラになった時点でグレープ要素は失われ、「グレープフルーツ」という名前には矛盾が生じてしまっているのだ。その上さらに「グレープ」と

          正直に生きるのは難しい

          甘くないと思って

          甘くないやつだと思ってマウントレーニアのカフェラテの「ノンシュガー」を買ったら人工甘味料で甘くしたパターンのやつだった。僕は人工甘味料の味(特にコーヒー系飲料に入ってるときの味)が苦手で極力避けているのだが、たまにこういううっかりをやってしまう。仕方ないので飲んだが、終始「苦手だなあ」と思いながらだったので全然楽しめなかった。楽しめないカフェラテほど悲しい存在はない。日に焼けて薄くなった自転車屋のポスターより悲しい。 多分僕が求めていた味は「無糖」と表記されているものだった

          甘くないと思って

          ろくに本読んでないから

          本屋をぶらぶらしていたら、高校生三人組が「これ今ドラマやってるよね?観てる?」とか「読めるときは一気に3時間とかで読めるのにな〜」とかあーだこーだはしゃぎながら本を物色していて、今どきこんな子たちがいるのか!と興奮したのだが、その興奮はこちら側が勝手に定めた「若者は本を読まない」というイメージを基準にしたギャップから生じたものであることに思い至り、うわー自分がされたらめちゃくちゃ腹立つやつだ、とげんなりした。てめぇも本なんかろくに読んでないくせに偉そうなものである。気色悪いっ

          ろくに本読んでないから

          市川実日子的ムード

          市川実日子的ムードを漂わせたスラッとした女性が地下鉄の駅でスクラッチくじを買っていてすごくかっこよかった。今日日外見でどうこう言うのはあれなのかもしれないが、こればかりは仕方ない。市川実日子的ムードを漂わせた時点で大体の行為が様になるし、その中でも「スクラッチくじを買う」というのは非常に絶妙なラインで、それはもうずるいくらいキマってしまうものなのだ。 この後くじが当たって大はしゃぎするのもキマるし、外れて不貞腐れるのもキマるぞ。間違いない。当たったのになぜか嬉しくなさそうで

          市川実日子的ムード

          ポケットティッシュストック2個

          十分なストックがあると思っていたポケットティッシュがカバンに2パックしか残っていなくて不安になった。元々鼻炎持ちの僕からすると2は少ない。ましてや花粉にやられて水のような鼻水がさらさらと流れてくるこの状況下では明らかに足りていない。初期の『バイオハザード』の弾薬の数くらいの心許なさだ。なかなか痺れるゲームバランスである。 とりあえずマスクの下で垂れてくる鼻水はある程度無視することにした。周りの人々は僕のマスクの下がシャバシャバだろうと知る由もないのだ。言わなきゃわからないし

          ポケットティッシュストック2個

          アヒージョの味わい

          地元の情報番組で、オリーブオイルの価格が上がっているというニュースをやっていた。その話題を受けてスタジオのアナウンサーが言った「自宅でアヒージョを作る際によく使いますよね」というコメントがじわじわ面白くなってきている。自宅でアヒージョ。絶妙なチョイスだ。オリーブオイルを使うあらゆる料理の中で一番面白いチョイスではないだろうか。 自宅でペペロンチーノを作る際によく使いますよね 自宅でピザを作る際によく使いますよね 自宅でカプレーゼを作る際によく使いますよね 自宅でカルパ

          アヒージョの味わい

          ランダム単語

          ランダムで単語が表示されるサイトを教えてもらった。更新ボタンを押すたびに「プラネタリウム、憂鬱、雑食」など、何の脈絡もない単語が出てくるのだ。自分で何でもいいから単語をあげようとしても、どうしても癖が出る。僕の場合「焼きそば」とか「イカ」とかがよく出る傾向がある。それを避けることができるのがありがたい。 試しにSNSにあげている1コママンガのネタ出しに使ってみたがすごくよかった。緩めの大喜利のお題が次々に出されるようなものなので、考える足掛かりができるのだ。焼きそばとかイカ

          ランダム単語

          自分なので

          「この人頭おかしいよ!」と言われたそうな人に「この人頭おかしいよ!」とちゃんと言ってあげる人を見ると、優しいし大人だなと感心する。僕はその部分のサービス精神がなく、むしろ絶対言ってやるものかと意固地になってしまうところがあるのだ。情けないことに、自分はこのやりとりに加担してませんよ、という意志を示さないと気が済まないのである。 そんなつまらないプライドを守るよりも、一言「頭おかしいよ!」と言ってあげた方が相手も喜ぶし場の空気も良くなるだろうことはわかっているのだが、いくつに

          ごめんね、オバケ

          YouTubeで怖い話を聞きながらうとうと微睡む時間がすごく好きなのだが、そのせいで途中までしか聞いていない怖い話が大量に発生してしまっている。サムネイルだけではどれを最後まで聞いているのかの区別もつかず、新しいものに手をつけてまた途中で寝ちゃっての繰り返しだ。肝心のオバケが出てこないうちに寝てしまうことが多々あるので、語り手はもちろんオバケにも申し訳ない。 せっかく出てきたのにごめんね、オバケ。

          ごめんね、オバケ

          空港にて

          空港で荷物を預けた。係の方の対応が実にテキパキとしていて、「荷物に入っていてはいけないもの」をまるで春の七草を諳んじるような軽やかさで暗唱していくのでつい聞き惚れてしまい、気づいたときには説明が終わってしまっていた。中に棘のついた鉄球の武器とか生きたサソリとか火のついた松明なんかは入っていないからまあ問題ないだろうと判断して雰囲気で「はい」と返事したのだが、実際問題なかった。 それにしても、スターフライヤーとジェットスターとスカイマークがあって、スカイマークのロゴに星が入っ

          いらぬミルクレープ

          喫茶店で誘惑に負けてミルクレープを注文したら、重すぎて後半キツかった。絶対コーヒーだけでよかった。お腹がいっぱいになった上に眠たくなってきて、この後やることがあるのにとてもそんなモードではない。いらぬミルクレープを頼んでしまった。なぜあそこでブレーキが踏めないのか。何度こんな後悔を繰り返すのか。過去から学ぶべきではないのか。それが人間なのか。もう二度とミルクレープは頼まないと思って喫茶店を出た。店の前でミルクレープを頼みそうな顔をした人々が入店待ちの列を作っていた。

          いらぬミルクレープ

          こんなとこにフルーツ

          テレビでイチゴが入っているサラダを紹介していた。しょっぱい系の料理など、一般的にないはずのところに果物が入っているとなんかお洒落だ。ちょっとした違和感がそうさせるのだろう。美少女を地方の無人駅とかに立たせたグラビア写真みたいなものだろうか。 ただ、時代の変化とは恐ろしいもので、ここ数年でフルーツの入ったサラダを度々目にするようになり、最初に見たときほどの違和感を感じなくなってきている。今はそれでもまだ新鮮だが、この調子だとサラダに入ったフルーツが酢豚のパイナップルくらいの印

          こんなとこにフルーツ