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今後の注目の不動産リートはヘルスケアリート

日本におけるリートの歴史

日本でのリートの歴史は、2001年3月に東京証券取引所が不動産投資信託(J-REIT)市場を開設し、同年10月に「日本ビルファンド投資法人」と「ジャパンリアルエステイト投資法人」が上場したところから始まりました。

リート歴史2

東証REIT指数をみると、2007年5月31日に2612.98の最高値をつけ、その後、リーマンショックにる大下落により2008年10月28日には704.46にまで急落をしています。

リーマンショックが落ちた2008年10月を底にリート指数は長期の上昇に入っています。そして、2021年には2100円台を回復しています。

リート投資のメリットデメリット

リート投資の魅力は、通常はある程度の元手がないとできない不動産投資を少ない元手で不動産投資ができること、上場しておりいつでも売却ができるため資産の流動性が高いことではないでしょうか。

リートの魅力として分配金があることが挙げられることもありますが、分配金は配当金に対する課税が生じること、複利の効果が薄いというデメリットとして語られることも多く、熟練した投資家の中にはリートを敬遠される方も多いのも事実です。

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今注目のヘルスケアリート

今回、大濠リアルエステートがリートについて取り上げたのは、ヘルスケアリートは、今後、新たな局面を迎えるところに差し掛かっている可能性があるからです。

当社がヘルスケアリートについて注目している理由は、単に日本の高齢化が進み、病院や介護施設を利用する患者さんや利用者の数が増えるからではありません。

ヘルスケアリートのアセットとしては、これまでは病院や有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅などが代表的ですが、今後、日本で爆発的に増えそうな介護アセットが、慢性期、終末期の看護ケアに特化した終末期のホスピスという新たな介護施設アセットなのです。

慢性期、終末期の看護ケアに特化した終末期のホスピスは、Amvis(アンビスホールディングス)などが展開しているビジネスモデルです。アメリカでは「ナーシングホーム」と呼ばれる施設形態です。

通常の介護施設の営業利益率は5%前後ですが、アンビスホールディングスでは、医療ニーズが高い利用者に対するサービスを行い医療保険による収入の存在により、営業利益率が20%前後と通常の介護施設の4~5倍の利益率を有しています。施設のオペレーターにこれだけの利益が出るため、当然、終末期ホスピスの施設の不動産所有者の投資収益もこれまでの医療・介護アセットよりも高い収益性が期待できます。

このように、医療・業界にナーシングホームという新たな施設形態が誕生し、上場企業まで生まれたことで、ヘルスケア投資は変革の時期にあるといえるでしょう。

ヘルスケア投資は変革期

このナーシングホームが今後5年~10年で日本全国で爆発的に増加することが予想されているため、ヘルスケアリートは終末期ホスピス型の施設をポートフォリオにうまく組み入れることで、日本のヘルスケアリートは、これまでの施設アセットの延長線上にはない高成長が期待できる可能性があるのです。

当社でも、終末期ホスピス(ナーシングホーム)の介護アセットの組成のアドバイスを行っており、アンビスホールディングス型の医療・介護の複合型のアセット投資へ投資家の関心も高まっています。このような意味でヘルスケア投資、ヘルスケアリートは新たな局面の入り口にあるといえるかもしれません。

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