見出し画像

ホテルのプールでカッコよく泳げる人に憧れてたりした。その横でラッコのように浮いてただけだけど。

「今年の人気水着ランキング」みたいなメールがショップから来る。
水着かあ、そんなものを毎年新調していた時期もあったなあ。
夏といえばリゾート、みたいに毎年張り切って出かけてた日々。
That time is  like a fog.
水着なんてどのくらい買ってないだろう・・・。

昔から、もしも還暦まで生きたら、赤いチャンチャンコなんか着ないで、好きなリゾートホテルに出かけて、思いっきり真っ赤なビキニ着てプールサイドではっちゃけるんだって言ってるけど、理想のイベントに持ち込むには、これからも色々な部分を調節し続けなければいけないな。
人がどう思おうが関係ないけれど、ちょっとした自分の美的感覚に合わせて考えると、タプタプのお腹になったらあの芸人さんの「安心してください、履いてます」芸みたいになって、ちょっと悲しい気がする。
開き直ってそういう芸を披露してもいいかもしれないけれど、その頃には「それって、なんでしたっけ?」ってなってるかもしれないし、そうしたら目も当てられない。

プールとかも行かなくなった。
泳ぐの好きだけど特にコロナの後は行かなくなった。
プール行くの好きだったのに。
特に夜のプールとか、水の中に当てられた照明が天井に水面ごと反射して、浮遊感もあいまって自分がいるのが水の上なのか下なのかはっきりしない気分になってきて、時間を忘れてプカプカ浮いてた。

平泳ぎだったら疲れるまで泳いでいられるんだけど、クロールだと息継ぎが嫌いだから、行けるとこまで泳いでちょこっとだけ息継ぎするパターンになる。
それだと当然息が上がって全然長くは泳げない。息継ぎは出来ないわけじゃないんだけれど、横向いてやる形になるから、なんだかあの動きが気に入らないし、要は耳の穴がコップのように上を向くわけだから、いつか浸水するんじゃないかって思うとやってらんない。これは私の頭でっかちな想像力の賜物で、実はやり続けても入んないのかもね。オリンピックの水泳とか見てると自分とは絶対に違う生き物なんだなあと思えてくる。

プールも気が利いてて、私みたいなやつとちゃんと泳げる人が使うレーンがわけられてるから、プカプカしながら横目で見てると、何往復も途切れる事なくゆったりとかっこよく泳いでる人が必ずいるんだよね。おまけに時々ご年配の女の人とかも素敵に何往復もしてたりする。「水とお友達なんです」みたいな。
くーーー、かっこいいなあ。っていつも思うんだけど、あれって練習したらあんな風に出来るんだろうか。子供の頃から出来てるんだろうか。
スイミングに通えばよかったのかなあ。子供の頃はあんまり興味なかったんだよね。姪っ子たちは通ってたけれど、あんな風に泳げるんだろうか。

ホテルのプールとかでそういう人達をみると、日頃から仕事もバリバリで、きちんとした時間軸を生きてて、泳いだ後もアイスクリームとか食べませんみたいに見えるんだよね。勝手な想像だけど。
緑色のドロドロした液体飲んでそうっていうか、ケールとか入ったやつ。

いや、私もいただくよ、グリーンスムージーとかさ、自分でも作るし。
でも、なーんか違うんだよね。
だって、永遠にターンを繰り返すんだもの。それもちっともアセアセしてないの。フワー、フワー、って水かいちゃってさ。半魚人?

水着かあ、メールくるから買って部屋で着てみるかな。
頭おかしいんじゃないの。暑いからかなあ。
テラスで水被るとか。いいって。

気がつけばもう水曜日。
さっき少しだけテラスの植木の片付けしてたら、容赦ない太陽とコンクリートからの照り返しにサンドイッチにされて、危うくとろけるチーズになるところだった。
続きは陽が翳ってからにしよう。危険、危険。

子供の頃、庭で見つけたアリンコの行列をながめすぎて、今でいう熱中症みたいになって、おばあちゃんにレスキューされた事を思い出した。ほんと、馬鹿。
あの時は、帽子かぶっててもやられたな。

お気をつけください。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?