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整理整頓は美しいし意外と上手。なのに、情報の整理と記録はとことん苦手。

片付けとかは1ミリたりともズレるのが嫌だし、なんならカフェのカウンターの曲がったディスプレイも気がつかない内に揃えてますよってくらいなのに、資料の整理とかファイリングとかが、どうしたんだっていうくらい苦手。

仕事をしている時は、どの仕事の時もそういうのが得意な人や職種の人がいてくれて、全部やってもらってた。

この人たちの才能は、私からするとものすごい事で「あの時の案件の資料って?」って言うと見事にまとめられたファイルを持ってきてくれる。
時系列にきちんとしてて、案件の内容には私ほど関わってないにも関わらず、痒いところに手が届くファイリングぶり。
どうしてあんな離れ業が可能なのだろうと、いつも感謝しながら受け取っていた。
おまけに私の、この紙にこの大きさでこの単語書いたって誰にもわからないでしょっていうメモでさえ、綺麗に清書した分と手書きのまんまのものを別に収納してファイリングしてくれてた。神か。

前職では書類と記録が命と同じくらい大切だったので、本当に助かった。
私も少しはやってみようとしたのだけれど、それを見ていて「〇〇さんは、自分のお仕事をされてください。そういうのは私の仕事ですから」と言ってくれて(多分、この人には無理だなと思ったに違いない)これまた苦手な領収書とかの整理も全部してくれてた(ちなみに領収書をきちんともらうのも苦手)

ギャラリーを始めてからも、製薬会社で働いてた女性がスタッフに加わった日から、資料の整理が格段に素晴らしくなった。
作家別、年代別、作品別、個展別、とにかくあらゆるものがきちんと整理され、その資料の見やすい事。
他に女性スタッフが3人いたんだけど、そのうち2人は芸術家肌っていうか(いや、すべての芸術家肌の人がとっ散らかってるっていう意味ではない)まあ、私と五十歩百歩であんまりそういう事を気にしないタイプ。
もうひとりは自分の分だけはきちんとやるタイプ。

そのうち、その製薬会社転職女性から時々怒られるようになった。さすがに私には怒らないんだけれど、その芸術家肌ふたり組には日が経つにつれ、お母さんのような教育的指導が入るようになって(そのうち一人は出しっぱなし、置きっぱなしの天才。自分が使ったコーヒーカップも給湯室に下げないくらい)それを側で見ていて、極力自分の資料くらいはとりあえず日付とか書いてファイルに投げ込むようにはしてみた。でも、後から見るとそれらをなんでとってたのかわからない始末。
一月に一度くらい製薬会社転職女性に整理されたそのファイルは、空になってデスクに置かれていたものだ。

覚えてればいいし、忘れたってことは必要ないってことなんだよっていうのが私の言い訳だったけど、後からそれらを見るとなるほどなあって違う角度から見ることができる事もわかった。

でも、今も苦手。
見積もりとか出す時もフォーマットはあるのに、メモに走り書きしてそれを渡すもんだから「わかりにくいです」とすかさず言われる。「だから、いくらいくら位でいいんだよ」って言うと「それじゃあ、見積書作れませんから」と言われて、口で説明させられる。

何度も綺麗に分かりやすくと自分では試みてるつもりなんだけど、仕事がはいった途端、デザインとか制作のほうに(そっちのほうが断然面白いから)気がいっちゃって、細かいことはどうでもよくなってしまう。
でも、お客さんもお金の事って大切だよね。すみません。

何が言いたいのかというとこんなものを買ってみた。
Flexnote のCARDING NOTEBOOKという代物。

要は、今まで思いつきとか資料とかを、付箋とかメモとかノートに殴り書きしてたものを、同じ書くならこのカードに書いておいて後で整理したら、情報も思いつきもどこに書いたかわからなくならずに生きた情報になりますよって事だ。

なるほど。私に必要なのはこれだ!それに、専用の用紙とか整理ボックスみたいなのが見た目にもすっきりしてていい感じじゃん。と。

これこれ、まさにこんな感じ。が、
こんな感じになるはず。
ピッシーっとね。

届いて一ヶ月くらいになるんだけど、まだ試し書きのような1枚しか書いていない。なぜだろう。

相変わらず、付箋とかノートとかに殴り書きをしてしまう。
アイデアが消えないうちに、思いついたらすぐと思うと、そっちを手に取ってしまう。習慣なのかなんなのかよくわからないが、整理するために買ったのはわかってるんだけど「後で整理するんだから、きちんと書かなくちゃ」と別なところに気が入ってタイムラグが起こって、戸惑ってしまう。
なんてことだ。

もう少し頑張ってみる。慣れたら出来るかも。せっかく買ったし・・・。

思ったんだけど、初めからこのシステムが使いこなせる人って、要は私についてくれてた「愛すべき秘書ちゃん」とか「製薬会社転職女性」みたいな人なんじゃないよね。
私みたいな人にこのシステムがあれば、あの人たちを再び手に入れた感じになるはずなんだよね。

くーーー。このノートの紹介を見たときは「やったね、これで自分でできるじゃん、私の収まりのつかない思考もビシッと整理されるはず!」ってものすごく納得したんだけど。

言っておきますが、このノート自体はコンセプトも作りも素晴らしい物だと思います。ただ、今のところ私には猫に小判状態ってだけで。今のところね。

それなのにショップのページをみて「他のサイズもあるんだー」とか「色と質感の可愛い表紙も出てる」とか、そっちに気がいく馬鹿者な私。

ご興味のある方は見てみてください。思考がスタイリッシュに整理されて、美しく収納されるはずです。

はずです。

日々の生活や仕事で、大切な情報を記録するノート。しかし、多くの人がどこに何を書いたのかわからなくなったり、後から見返すのが難しく、うまく活用できていないと感じています。
そんな問題をスマートに解消する方法、それが、フレックスノートが提案する「カードライティング」です。

ノートの代わりにカードを使って記録するこの方法を使うと、日々の記録がスッキリと整理され、自分専用のデータベースとして、効果的に活用できるようになります。​
フレックスノートは、単に情報を記録するだけのノートではなく、記録した情報を有効に活用するための強力なツールとなります。

Flexnote

カードライティングは、 1969年に出版されて以来 100刷以上の増刷を重ねている、梅棹忠夫著の名著『知的生産の技術』で紹介されているカードを用いた情報整理術を取り入れています。著者である、人類学者かつ探検家の梅棹忠夫氏と、その友人たちが数々のフィールドワークの経験から生み出したこの方法は、情報の収集と分析の専門家たちが実践してきた、最も効率的で信頼性の高い記録方法と言えます。
カードは一種のノートであるが、さらに、ノート以上のものでもある。ノートでは、せっかく記録したものが、そのままうずもれてしまって随時とりだすのがむつかしい。カードは、適当な分類さえしておけば、何年もまえの知識や着想でも、現在のものとして、いつでもたちどころにとりだせる。カード法は、歴史を現在化する技術であり、時間を物質化する方法である。

『知的生産の技術』より抜粋 らしいです。


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