誰がボーと同居するの?
第1ターゲット・父
まず、ホームセンターから一番大きな2段ケージを買ってきてボーを入れた。私が言い出した事だから、と私の部屋にケージを2日ほど置いた。
しかし、私の部屋は日当たりが悪く母が「ボーちゃんが可哀想」というので一番日当たりのよい父の部屋にケージを置いてもらうことにした。
父は、肺が悪く、呼吸器系の病院に通っている。猫砂や猫の毛で病状が悪化するのではないか?という懸念があった。
その割に、母が「ケージに入れるのが可愛そう」と言ってすぐにケージを取り払った。
1か月ほど父と同室で様子を見たが、「色々心配だから私が一緒に住む!」と言って母が父と部屋を交換してボーと住むことになった。
第2ターゲット・母
母がボーと住むようになって1週間ほどは、ぎこちなく過ごしていた。
父は、そもそも動物に愛情をあまり感じないタイプ。居ても居なくても変わらない、空気みたいな存在で過ごしていた。
母は、元々動物は苦手なのだが、いざ接するとなると愛情深い。
愛情は深いのだが、動物が怖いという気持ちが強くて、なかなかぎこちなさが取れなかった。
ボーちゃんが寝るときにベッドに上ってくるようになったのよ…でも噛んだり引っかいたりしないかしら、怖いわ~と言いつつも喜んでいるな…と思ったのもつかの間、「昨日噛まれた」「昨日はひっかかれた」という日が増えていく。
母は、朝早くから活動して昼寝もしないで家事や庭仕事をし、夜は早めに就寝する。ボーは日中寝ていて、夜ベッドに来たかと思うとすぐに下りて夜鳴きする。母が起き出す頃に、ボーは眠りにつく。
そんな日が続き、母が寝不足でイライラし始める。
ボーちゃんが夜中に鳴くからトイレを確認したり、えさや水の残量を確認したりしてるとほんとに眠れない。日中、自分の部屋に入ると部屋にいる間は良いけど居なくなるとボーが「どこ行った?」「早く戻ってきて」って鳴き始めるから自分の部屋なのに遠慮して入れない。なんで私ばっかり我慢しなきゃいけないの…
本人は、毎日イライラを私に話すことでストレス解消していたらしいが、毎日文句を言われる私のほうはたまったものじゃない。こちらもかなりストレスになってしまい結局「私がボーちゃんと住むよ」と言ってしまった。
第3ターゲット・私
この家で、外に働きに出ているのは私だけ。
だから、母は私がボーちゃんと同室になるのを反対していた。
寝不足になって仕事に支障が出てしまうと困るからだ。
でも、家の中で一番働いているのは母だし、家の中で一番倒れたら困るのも母だったので、私は母には楽になってもらいたかった。
最初は遠慮していた母も、部屋を交換することで納得した。
以前、父が暮らしていた部屋。そして、ボーと暮らすために父が別の部屋に移動し母が使い始めた部屋。そこがこの家の中で一番いい部屋だった。
冷房設備こそないものの、暖房機器は備え付け。風通しもよく日当たりもいい。元々祖父母が晩年使っていた和室を、昨年洋室にリフォームしたばかりの部屋。この家で一番新しい部屋だ。
そこで猫を飼うことになるなんて、思いもしなかった。
ただ、ボーは鳴く声こそけたたましいが、柱や壁に傷をつける子ではなかった。それだけが救い。
その部屋に私が引っ越すのであればいいよ。と言われた。
理由としては、せっかくボーがその部屋に慣れたのに移動させたくないことが大きかった。私は、ボーのおかげでこの家で一番いい部屋を与えられた。
理想と現実
私と母が部屋を交換して私がボーと住むようになった時、私はたまたま仕事が2連休で気持ちに余裕があった。
部屋を片付け、母が使っていた時とは家具を違う配置にしてみたり、ボーが住みやすく、私も快適な部屋を作ろうと張り切っていた。
母は、オス猫のにおいがきついから、と別室に洋服や雑貨を置いていたのだが私は別室に荷物を置きたくないので自分の荷物を全て運び込んでいた。
私は多趣味で母より荷物が多く、カラーボックスなどを駆使して整理していた。ボーは、カラーボックスが気に入らなかったらしい。
カラーボックスの下段にマーキングをし始めた。(おしっこをかけた)
たまたまそのカラーボックスの下段には何も入れていなかったからよかったものの、趣味のものが入っていたら私は発狂していたかもしれない。
タンスや引き出しなど、きちんと塞がれている状態のものにはマーキングしないのに、なぜかカラーボックスは標的にされた。
仕方なく、タンスの上にカラーボックスを置いたり、クローゼットの中にカラーボックスを置いて整理したりすることにした。
そうしたら今度は、その部屋に父が住んでいた頃からあったベッド下の引き出しにマーキングし始めた。(中身に影響は無かったが心理的にかなりショックを受けた)
父や母が住んでいた頃は、その引き出しに下着やタオルなどの布製品を入れていたのだが、私は趣味のガラスペンの道具や掃除用具などを入れていた。布ではない、何か異様なにおいでもしたのだろうか。
でも、何度か拭いているうちにその引き出しにマーキングしなくなった。
マーキングにも悩まされたが夜鳴きもひどかった。
最初は「明日も休みだし」と気持ちに余裕があって、ボーが鳴くたびに優しく声をかけて理由を考えていた。でも、鳴く原因はよくわからなかった。
そうしているうち連休が終わり、仕事に行かなければならない、でも夜鳴きは収まらない。
2週間経つ頃には完全に寝不足になっていた。
限界です…
ボーと同室になって約3週間後、私は4連勤があった。
なんとか3勤は勤め上げ、あと1日、頑張らなければいけない。
でも、すっかり寝不足で昨日もおとといも眠れなかった。
フラフラと帰宅すると、母に大丈夫か聞かれた。
大丈夫じゃないけど、大丈夫って言ってあげないと母は「私のせいだ」と落ち込むのだろうか…でも、本当に私も限界だった。
「1日だけ、ベッド交代してくれない?」
と頼み込んで、その日1日だけ母の部屋で寝かせてもらった。とてもよく眠れた。
次の日母に「1日だけで大丈夫なの?また部屋交換しようか?」と言われたが、たくさんの荷物を再び運ぶのは面倒だし、仕事は明日から連休だし大丈夫、と言って今に至る。
紆余曲折
初めの頃は、ボーに夜鳴きされるたびに起きてトイレを確認、えさや水を確認…などしていた。
ボーは、キレイ好きなのか母がそうしつけたのか、一度用を足すとそれを処理しないと次の用を足せない子になっていた。だから夜中でも起きて処理しなければほかの場所に用を足されてしまう…と思って起きていた。
その当時は砂トイレだったが、ボーが病気になってシステムトイレに替えてからは、おしっこなら何度か続けて用を足してくれるようになったので、いちいち起きなくてもよくなった。
うんちは相変わらず、夜中の何時だろうと処理しなければならないが…。
それは、ボーがキレイ好きとかの問題ではなく、早く処理しないと部屋全体が臭くなるからなのでこちらの問題だ。
なぜかボーは、夜中にうんちする。夜行性だから仕方ないのか…。
夜鳴きが本当にひどくて、寝不足で頭が回らず、つい頭にきてクイックルワイパーを枕元に置き、ボーが鳴き始めたら振り回したこともあった。
朝になって、ソファの下でうずくまっているボーを見て申し訳ない気持ちになったりした。
鳴いたら同じ大きさで「うるさい!」と怒鳴り散らしたこともあった。今考えると、ちょっと…恥ずかしい。
最近試しているのは、鳴かれても反応しないこと。完全無視。
うんちだけは無視できないが、それ以外は背中を向けて寝たふり。
「今は寝る時間なんだよ」オーラを出しながら完全無視。
まだ試し始めて何日もたっていないが、今までで一番効果的かもしれないと思っている。
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