旅

なぜ人は旅に出るのか

私は海外へ一人旅に出るときは基本、wifiをつなぎません。だからその翌週分も含め、仕事をやり切ってから出ます。確かにwifiがあった方が便利だし、道にも迷わないでしょう。でもせっかく一人になりに来たんですから。そんな不便も含めて旅なんじゃないですかね。

大2のときに1年間のフランス交換留学で初めて日本を出てから、もうすぐ40カ国・地域になります。もちろん、東京に棚田やパウダースノーがないように、1~2都市に行っただけでその地を知ったことにはならないでしょう。ただこれまでの経験で言えるのは、日本人であることで決定的な嫌な目にあったことはないです(多少の嫌な目はありますけど)。これまでの日本と日本人への信頼があってのこと。これからもよき隣人であれるように、旅行者も見られていることを意識しておきたいですよね。

先週、ミャンマー→ラオス→タイの弾丸LCC旅行に出かけました。路地に生活が宿るというのが私の信条で、どんなに方向音痴でもよく歩きます。とくにミャンマー初日はそれで約4万歩(25~30km)になりました。だから「タクシー」「トゥクトゥク」と呼び込みをするおっちゃんたちがあまりに続くと、「もうほっといてくれよ」って気持ちになります。でも「私の名前をタクシーやトゥクトゥクと勘違いしているんだろうな」と思えるようになってからは、優しく「ノー」と言えるようになりました。

「旅先で何をしているの?」と友人に言われても、「プラプラしている」に尽きるんですけど、プラプラしながらここで暮らしていたかもしれない人生を想像して楽しんでいます。もう一つ、かつて世界史で見聞きした言葉が、歩きながらちょっとずつ自分の体験につながることが素直に面白いです。その反面、自分が訪れた地で災害などがあると、あの屋台のおばちゃんは大丈夫だろうかなどと心配になります。

世界を自分とつなぐ。それが、私が旅をする目的です。

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