就職ガチャ・転職ガチャ
昨今、”親ガチャ”という言葉が世間の注目を集めていますが、人生の重要な選択のひとつである就職や転職も一種のガチャなのではないかと思うようになりました。
成功した就職ガチャ。
大学を卒業して最初に就職したのはサッカークラブで、この就職は結果的に大成功でした。入った当時はまだ、クラブ規模が小さかったため、各部署の仕事を身近で感じることが出来、サッカークラブの仕組みをよく学ぶことが出来ました。そしてプロから地域の子ども達、高齢者など他世代、他志向の方々とサッカーを通じて関わることが出来ました。さらに、県サッカー協会の仕事や、日本サッカー協会やJリーグの会議にも参加し、日本サッカー界の根本構造を身をもって知ることが出来まし、スポンサー企業や支援してくださる地方自治体の職員の方との交流を通じて、一般企業の特徴や公務員の方の働き方など、様々な社会人のあり方も学べました。
これらのサッカークラブでの経験は、今の仕事にも多いに役立っています。
失敗が続いた転職がチャ。
サッカークラブを離れて最初に転職したのは、スポーツを取り扱う旧財閥系大手企業の子会社でした。その企業に所属しながら、大手自動車関連企業のスポーツチームをサポートするのが私の仕事でしたが、所属する会社内と関わるクラブ側の社内での大手特有の綱引きのやり方に全く順応することが出来ずに、わずか2ヶ月で会社を去ることになりました。
次に働いたのが、東南アジアのサッカースクールでこちらはいわゆるベンチャー企業でした。現地での生活やサッカー指導は楽しく行うことが出来ましたが、こちらも1年で退職しました。新興企業で社内のルール整備が出来ていなかったことや、ベンチャーならではの勢いのある社風が私に合わなかったことが大きな要因です。
この2つの企業に関しては後日談があります。東南アジアにいた頃、一つ目の転職先の上司に近況報告の連絡をしたところ、その方も会社を辞め、私の後任で入社した方も1年で退職したとのことでした。そして先日、東南アジアで一緒に働いていた現地スタッフが来日していたので会って話をしたのですが、その方も転職し現在は違う業界で勤めているとのことでした。また、私の後任者は数ヶ月で退職し、さらにその後任もすぐに辞めてしまったとのことでした。
転職先で上手く行かなかった要因は私の側にもありますが、その後の話を聞くと私だけに原因があったとも言い切れないと考えるようになりました。
人生においては運も重要な要素である。
東南アジアから帰国し、現在は地元で穏やかに働くことが出来ており、今回の転職ガチャは成功と言えると思います。
例え同じ能力を持った人間であっても、どの会社で働くかによって年収や社会的な信用は変化します。しかし、どの会社で働いているかには運の要素=どこに生まれてどこに住んでいるか?企業との繋がり、タイミングなどなども含まれています。もちろん、運を掴むためには一定以上の努力は必要ですが、努力してるから運を掴める訳ではありませんし、成功しているとされている人が成功していないとされている人よりも努力をしているとは限りません。世間では、成功した場合にのみ努力にスポットライトが当てられた努力を賞賛する風潮がありますが、努力が実には運の要素は不可欠であり、度六と同じくらい、あるいはそれ以上に運は人生において重要な要素と言えるのではないでしょうか。
運を味方に出来る人生を。
生まれ育った環境や遺伝、今いる場所によって、成功のしやすさには大きな差があります。しかしながら、自分に与えられたカードの中でできる限り成功に近づくにはやはりある程度の努力=チャンスを掴むための準備が必要です。知識や経験を蓄える、チャンスに飛び込むための金銭的な準備をしておく、チャレンジ出来るだけの体力=健康を維持するなどなど、運に味方してもらうための準備を日々少しずつでも行っていければと思います。
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