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政治情勢と金融政策

黒田総裁の異次元緩和は明らかに安倍晋三のプレッシャーによる優れて政治的な金融政策であった。植田総裁になってからもコアCPIが2%を上回ってもなかなか利上げせず政治に、特に旧安倍派に忖度したものであった。

金融政策は独立した中央銀行によるテクニカルなものではなく、明らかに民主主義の政治情勢に影響を受ける極めて政治経済学的なものとなった。

今現在、自民党、立憲民主党で党首選が行われ、連立与党の公明党でも党首が変わろうとしている。党首選の行方はまだわからないが、次期党首の有力候補たちの経済政策に金融政策はあがっていない。リフレ派のロビー活動が新しい政治権力者に届いていないのだろう。

この状況は日本銀行の裁量が増していることを意味する。

今後日銀が利上げしていくにあたって当面の障害は株式市場だろう。7月の利上げ直後に株価が暴落し、金融市場の動向を伺う姿勢が強まっている。

政治情勢よりも株式市場に注目すべきだろう。

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