見出し画像

【中国留学記】日本人はえっちなのか?

 こんにちは、おひたしです。
 前回の記事では、中国の山に登った話を書きました。だいぶ間隔が空いてしまいましたが、今回は、中国の大学で他の留学生と話したときに感じたことを書いてみます。

 私が半月だけ留学していた大学は、上海から150kmくらい西の、杭州市というところにありました。中国は、外国人に中国語を教えることに非常に熱心で、私の留学していた大学も、例に漏れず外国人に対する中国語レッスンコースがありました。世界各国から来た多くの留学生が、半年や1年くらいの期間、大学内の寮や大学周辺のアパートに滞在し、みっちり中国語を学んでいました。

杭州市は湖の街で、観光地でもあります

 私はその大学の中国語コースに、ほかの日本人と一緒に、最初の2週間だけ参加しました。周りの留学生は、大学で東洋文化を専攻している人や、中国と取引のある企業の弁護士をしている人、中国での永住を夢見る人など、中国語学習にやる気のある人が多かったです。

 さて、私もクラスの他の外国人留学生と色々な話をしました。私にとっては意外なことだったのですが、留学生の中には、日本に興味を持っている人も多くいました。東洋文化専攻のイギリス人留学生は、「簡単な日本語なら話せるよ!」と言って日本語で挨拶をしてくれましたし、他の留学生も、私が「東京から来たんだよ」と言えば、みんな東京が日本の首都であって、経済的に発展した都市だと知っていました。

 その中で、私は南米・ボリビア出身の留学生Aくんと仲良くなりました。Aくんは漫画の勉強がしたくて、当初日本への留学を考えていたそうなのですが、日本の留学ビザを取るのが難しいために断念。中国の大学で漫画を専攻していたものの、コロナ禍のため帰国し、今年になって、再び中国に来て、中国での永住を目指し、中国語を本格的に勉強していると言っていました。私はAくんからの誘いを受けて、2人で大学の近くのどんぶり屋さんに行くことになりました。

焼肉丼。とても美味しかったです。
500~600円くらいだったので、日本人からすると安く感じました。

 最初に、どんぶり屋さんのメニューを見ながら、「中国は南米より物価が高い」という話になり、南米の経済について語ってくれました。Aくんは、「うまくやれば鉱山資源を活かせるはずなのに、南米の国々の政府は借金ばかり作っている。日本や中国のような成功した経済を見習わなければいけないね」と言っていました。私が「今の日本は失われた30年といって、Bad economyと言われているんだよ?」と言うと、Aくんは、「そんなわけない! 嘘だろ?」と、にわかには信じがたい様子でした。
 日本にいると、不況や経済停滞の話ばかりがニュースに流れてきますが、世界基準で見れば間違いなく日本は先進国なんだろうな、と感じました。また、Aくんに比べ、私は普段 経済ニュースに全然興味をもっていないな、と気づきました。政治だけでなく経済も、切実に生活に関わることなので、経済ニュースもとても大切ですね。

 その後、お互いの国の国民性についての話もしました。私が、「同じクラスの南米出身の人たちはいつでも楽しそうに見える」と話すと、Aくんは「そうだろう? 俺の出身の村では、誰かが誕生日だったら必ず集まって夜中までパーティで騒ぐんだぜ。日本人や中国人はシリアスだよな」と頷いていました。
 今度は日本人の国民性の話になり、Aくんは、「これを聞くのは失礼かもしれないんだけど…」と前置きした上で、私が予想してもいないことを聞いてきました。
 「日本人の持っているスマホは、写真を取る時に必ずシャッター音が鳴るよね? 俺は噂では聞いたことがあるんだけど、日本人から直接その理由を聞いてみたいんだ。教えてくれないか?」「それから、日本では女性の下着が自動販売機で売られていると聞いたけど、本当?」
 笑って聞いてきたAくんに対し、私は、「それは日本では深刻な問題とされているんだよ」と少したしなめた上で、「でもAくんが知りたいと思う気持ちもよくわかるから、説明するね」と言い、全部丁寧に答えておきました。
 Aくんが私を晩ご飯に誘った理由は、日本人にこういう話を直に聞いてみたかったから、なのかもしれません(そうではないと思いたいですが…)。普段あまり気にしたことがなかったですが、日本のこういった変態的な(?)側面も海外の人にしっかり知られているし、一部の外国人からすると、日本人に会ったときに、本当かどうか確かめてみたくなるのですね。

 ともあれ、中国人の先生や留学生とたくさんコミュニケーションを取り、新しいことをたくさん知ることができたので、とても良い留学になりました。Aくんが「君がもし俺の母国に来たら、歓迎してうちに泊めてあげるよ!」と言ってくれたので、いつかAくんの母国・ボリビアに行って、ウユニ塩湖を見てみたいなと思います(いまはそんなお金はないですが…)。

 それでは!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?