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スペインのクリスマス2(大晦日編)

こんにちは、スペイン在住のあしべはるかです。あわただしい12月、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。スペインでは、日本に比べるとお正月は非常にさっぱりとしていて、休日は1月1日だけ。そのかわり年越しのカウントダウンを祝います。だから元旦の朝は二日酔いの頭で起きて来て「おはよう」でおしまい。お昼ご飯を家族で一緒に食べるくらいでしょうか。もとは小さな国の集まりなので、地方色はあると思いますが。と言う訳で、今日はスペインでの年越しについて書きたいと思います。

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クリスマスを家族で過ごすのと違い、大晦日は友達や恋人と集まってワイワイやります。レストランの場合は事前に予約しておきます、ドレスアップしていくところもあって、気分は盛り上がりますが、気の置けない仲間と家で持ち寄りでやるのも楽しいです。ちなみに私のうちは、ここ数年お家派です。お料理は特に決まったものは、ないようで、前菜、メインに肉か魚料理、そしてスペインでは、絶対に欠かせないのがぶどうの存在。

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デザートじゃないんです。これはカウントダウンの時に使う大切な小物(皮を向いて種抜きの缶詰が、この時期に出回る)。色も緑色のぶどう指定。買い忘れて、あんまり遅くスーパーに行くと、売り切れか、潰れたのが残っているくらい。そしてなるべく小粒のを選びます(なぜかは後でわかります)。洗って丁寧に12個ずつ、人数分の小皿に分けておきます。この12は、12の月を意味し、新しく来る1年を無事に過ごせること、を願う気持ちが込められているんだよ、と教わりました。

みんな働いてその後集まってくるので、夕食が始まるのが夜の9時前後。料理したり、盛り付けしたりで、始まるのが10時ぐらいとして、飲んで食べてあっという間に11時半。その辺からみんなソワソワしてきて、時計を気にし始めます。まずテレビをつけます。どの放送局も年末のカウントダウン向けの放送の実況中継をしています。

皆でざっと片付けをしてテーブルの上をきれいにし、女性陣は、先ほどのブドウを配り、各々食べやすいように皮をむいたり種をとったり。男性陣は、冷蔵庫の中のキンキンに冷えたCAVA(カバ。スペイン産のスパークリングワイン)を、取り出して、シャンパングラスを配ります。(人によっては、ワインの代わりに、食事の最初からカバで通す人も。その辺は好き好き)

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11時55分ぐらいになると、あっちこっちにいた人たちが、わらわらとテレビの前に集まってきて、ブドウのお皿を前に、スタンバイします。画面の中には、タキシ-ドとドレスに盛装したタレントや有名人が写っていて、待ちに待った12時。

まず0時をお知らせする、重めの鐘の音が4回。それを待ってから、続いて12回鳴る軽めの鐘の音に合わせて、先ほどのブドウの粒を食べていきます。一秒につき、一個食べるので、最初は楽勝。でも途中で噛む時間が無くなってゆくので、どんどんほっぺたがふくらんでいく。容赦なく鐘は鳴り続け、最後の方は飲み込めなくて、頬がリスのよう。そんな様子をお互い笑い合いながら、カバを開けて乾杯!

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¡Feliz Año nuevo!(フェリス アニョ ヌエボ!)  新年おめでとう!

皆さま、良いお年をお迎え下さいね。
お読みいただき、ありがとうございました。あしべはるかでした。


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