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映画 エクソシスト 信じる者 やや肯定的な感想です

ネタバレがあります。
初代エクソシストのネタバレもあります。
Amazonプライムにて視聴。

一番怖いホラー映画は?
という問いに、しばしば挙がるエクソシスト。
それと同じくらい、一番怖いホラー映画がエクソシストというのにピンと来ない。
という話もよく聞く。
かくいう自分もピンと来ない派です。
子供の頃に悪魔ではなく睡魔と戦いながら見た水曜ロードショー。
大人になり味覚も変わり、物語に魅力は感じられたものの、相変わらず恐怖は伝わらず。

よく言われるのが、キリスト教の世界観が日本人にとっていまいち理解できない。
神の敗北という衝撃。
青銅聖闘士にボコボコにされる神を見慣れている日本人にとっては日常茶飯事だからだろうか。
いやしかし聖闘士星矢の連載前からエクソシストの恐怖は日本人にはピンと来なかった。

2に至っては、関根勤さんに意味が分からないと称されて以来、自分も含めて正当な評価から遠ざかってしまった。
あとイナゴ。

3は見てないかも。
エクソシスト ビギニングは割と好き。
そのうち見返したい。

いつまで経っても本題に入れないが、エクソシスト 信じる者の感想です。

野良犬の吠え声。
乾いた空気。
唐突な地震と唐突な死別。
選択。

初代を思わせる描写もあり、序盤はなかなか魅せてくれました。

それだけに、惜しい。
シリーズを通じてのテーマである、信仰の喪失と復活。

主人公に感じられるのは、信仰を喪失した憐れな子羊ではなく迷惑な隣人。
ちょっと自分勝手に見えてしまう人物描写。
駆け足な物語。
後半の悪魔祓いは、禍々しさというよりは厚化粧で魅力的なすっぴんが台無しという印象。
品がない。

ホラー映画に品を求められてもと言われるかもしれないが、エクソシストには求めてしまう。
クライマックスの理不尽な二択も、芯が通った演出というよりは「ほら悪魔は意地悪だろう?」。
安易な描写に思えてしまう。

素材は言うまでもなく料理人の腕もいい。
なのに仕上がりは普通。
美味しくなくはない。
もっと美味しくできたはず。

そんなもやもや感が残る作品。
けれど、もう一度初代を見てみようと思わせる映画でもありました。

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