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受験方式の明暗

最近の中学入試は、受験方式が多様化してきて、かなりいろいろな「得意なこと」で受験が出来るようになりました。それだけチャンスが広がったように見える反面、受験方式によって入試の明暗が分かれたり、期待が大きく外れたりと、なかなかこれも罪深いものだと思うようになりました。

そんな「受験方式」にまつわる悲喜こもごも。

1科目入試の怖さ

通常、中学入試では4科目入試か2科目入試が主流です。一部の学校では、算数・国語・理科の3科目入試を実施したり、選択型の入試を導入したりと、よく入試要項をみないとわからない受験方式もあったりしますが、まだまだ4科・2科の選択というのが一般的でしょう。

その中で、最近はチラホラ見かけ始めたのが「1科目入試」
その学校がほしいと思っている子が象徴的に分かるので、面白い入試ではありますが、これが本当に一筋縄では行かない難しい入試になっています。

当塾で経験したのは巣鴨中。首都圏模試偏差値が60を超えているので、本来であれば当塾の守備範囲ではないのですが、確かに算数がずば抜けて出来る子ではあったので、ご家庭も本人も志望していることから受験しました。4科目入試ではなかなか届かないものの、算数1科目であれば勝負になるであろうという期待も周囲の大人にはあったと思います。

これがなかなかそう上手く行かないのですよ…と喉まで出かかってはいましたが、入試直前にモチベーションを下げても仕方ないので受験会場に向かわせましたが、結果は不合格。その年はさすが巣鴨というなかなか手応えのある問題が出題されていて、前年よりも厳しい入試になっていたようです。倍率もそれなりに出ていましたし、「地力」に勝る子が勝ちを拾っていったのでしょうね。また、上位校から流れてきた受験生も多く受験したようで、かなりハイレベルな戦いになったようです。

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