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現状を打破する力

「何のために受験させているのかわからなくなりました」
「今じゃなくてもいいかな?と思い始めました」
「もう少し本人の成長を待ちます」

中学受験を諦めて塾を去っていく方の大半はこんなことをおっしゃってやめていきます。中学受験が絶対ではないし、もちろん受験をお止めになることは一つの選択肢ですから、文句を言う筋合いもなく、もちろん責められるようなことでもありません。方針転換も一つの勇気です。

ただ、相当迷われていたんだろうなぁ…と思うと、少々申し訳ない気分になりますので、少しこのあたりの「受験生生活を送らせる意義」みたいなところをお話したいと思います。

やっぱり出来る子・出来ない子がいる

受験勉強をしている子どもたちを30年以上見てくると、やはり不思議に思うことがあります。それは、永遠の謎でもあるのですが、やっぱり「出来る子」と「出来ない子」がいるということです。

それを言っては元も子もない…と思われる方がいるかも知れませんが、これは実はそもそも先天的に備わった能力によって異なるという話ではありません。勉強をしていくうちに「出来るようになる子」もいれば、能力は持っていそうなのだけれども、「意外に出来るようにならなかった子」もいます。

一体何が違うのか。これは、一般的にはいろいろな人が、いろいろな理由に着地させたいのが透けて見えます。上記のように、

「あの子はもともとできる子だから」
「才能があるのよ」

と、先天的な「出来」の違いを理由にさせたい人もいます。これは外野ではなく保護者・お母さん仲間の評価がこういう結論に着地させたがります。そう言っておけば勝敗がついた時にも誰も傷つけずに「ふわっと」した感じで周囲も納得しますからね。

ただ、血のにじむような努力をした本人は、「元々出来る」なんて言われたら相当頭に血がのぼるとは思いますが(笑)、世間体的には何とかおさまります。

「行ってた塾が良かったのね!」
「A塾じゃなくてB塾にしておけば結果が違ったかも…」

これはかなり言われる「言い訳」ですね。もちろんA塾が嘘を教えていたのならB塾が良かったですねという話になりますが、普通はA塾もB塾もちゃんと指導はしているはずです。行っている塾が悪いというのはある程度「幻想」みたいなところがあって、純粋に本人がやりやすいか、合っているか、通いやすいか、先生を信頼できるかだけの問題です。ですから、正直なところB塾にしておけば結果が変わったかも…というのは負け惜しみに過ぎません。では、出来る子と出来ない子、一体何が違うのか?

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