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ハンモックは甘えの場?

保育士おへそのごま の保育エッセイ(13)

「ハンモックは甘えの場?」

 ようやく暑さもひと段落でしょうか。今日は過ごしやすくなりました。
 こんな日は、ハンモックに揺られてゆったりしたいもの。ごまがいそいそとハンモックを準備し始めると「あー、いいなぁ。乗りた〜い」とやって来る子ども達。「えー、ごまちゃんが出したハンモックだからごまちゃんが乗るのー。子どもはあっちで遊んでこーい!」ひとりで楽しもうとしているのに、問答無用でワラワラと乗りこんでくる子ども達。あっという間に、いつも通りギュウギュウ詰めの満員になってしまいました。(大人2人用、耐荷重量250キロの大型ハンモックなので子どもならかなりの人数が乗れちゃうんです)
 「もうー!せまいー!!」と文句を言いつつ、ごまの両脇にくっついて離れないのは、5歳児のHくんとKくん。ギュウギュウ詰めで身動きがとれないのをいいことに(?)ニマニマしながらべったりとくっついてきて、ごまの顎ひげをしょりしょりと触ったりしています。2人とも、普段はあまりこんな風にべったりとくっつくようなスキンシップはしてこないタイプ。なんとなく、ここぞとばかりに甘えているようです。
 なるほどなぁ。素直に甘えの気持ちを出せない子でも、満員のハンモックなら大人にくっついても“仕方ない”もんなぁ。特に年長組の男の子なんて、プライドが邪魔してなかなか甘えたいって思いも出せないよなぁ。そんな子達の気持ちもこっそり(?)満たしてくれるギュウギュウ詰めのハンモック。聞こえてくる「せまいー!」の文句もなんだか「もっとー!」と聞こえるような気がしました。

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