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あなたの鑑別力テスト


よく、鑑別で大切なことは○○である・・と言います。

何でしょうか?

よく聞く事が大切だから問診?
しっかり見て鑑別する視診?
手の感覚を研ぎ澄ませる触診?
その他にも、スペシャルテスト、エコー、数値、解剖学知識・・



いろいろありますが、私は【全部】と答えます。


鑑別というのはエコーですべてわかることもなく、問診だけでも精度は上がらない。


すべての情報をインプットして、先生の経験で導き出されるものが鑑別の答え。


いくら情報が多くあっても、先生のスキルが少なければ精度も悪い

逆にすごい大先生でも、ほんの少しの情報しかなければ精度も悪くなる。


医師の言葉に【診断8割治療2割】という言葉があります。


それだけ初期の鑑別は治療方針を大きく決めていくので、大変重要です。

なぜなら人間は自然治癒していくからです。 


医師や治療家が人を治癒しているわけではない


正確には治す手助けをしている。

たとえば、骨折があれば、治療法はギプスを巻く、オペでプレート固定します。骨を寄せてるだけであり、骨癒合する力は自分の治癒力です。医師や柔整師が骨をくっつけたわけではなく、いい位置に寄せているだけ。
 
 

だから糖尿病の人は同じ治療しても治りにくい。自分で治す力が弱いから。

風邪も一緒。治すのは自分の免疫であり、ウイルスになんて治す薬なんてありません。


今のコロナも治っている方は自分の体の免疫力で治してますよね。


しかし、車は、故障したら瞬間から自力で何十年たっても1mmも回復しない。ネジが取れてたのが原因なら一生そのままです。


だから私たち治療家というのは治した!!というのは少しおこがましいと私は思います。


大切な事は治るのを前提に正しい方向に先導していくのが重要で、最初に行き先を間違えて示せば取り返しのつかない事になる。


電車はまっすぐレールの敷かれたところしか進みません。
目的地が違うとどんどん離れてしまい、時間とともに引き返すことが大変ですね。


ですから、医師は【診断名】をつけるためにに全力で能力を使い、目標を決めてエビデンス通りに、安全に、最短に治療計画通り進めていく。


私たち治療家もやみくもに患者様の体を触って感覚だけでその場の反応をみて治療するのは危険だし、再現性もない。


◆1.何となく勘だけで初めて行く旅行場所までドライブする

◆2.住所と旅行場所をしっかり事前に調べて、目的地までのカーナビを入力して最短で迷わずドライブする


どちらがいいでしょう?


もし、1.と答えた人の意見もわかります。

だって自由気ままに好きなドライブをふらっといって迷ったとしてもそれも旅行の醍醐味だよと・・最後に到着したらいいやん。


しかし、これは自分目線。


私もそうですが、治療家は治療がすきです。自分の好きな治療は気楽に何時間でもやれるし、結果的に治れば自己満足もします。


しかし、患者様はお金も払い、時間も使い、痛も伴っている。


だったら最短で、安全に、目的地までの場所や時間を決めてひたむきに進んでいく事がいい。


患者様の立場からしたら、早く確実に治してほしいと思います。


またまた、長くなりましたが、言いたいことは、

初めの鑑別大事ですよってこと。


ということで、その一つである視診の鑑別力テストをしましょう。見ただけで、まず鑑別してください。トレーニングです。


こんなテスト国家試験で出ませんよね。接骨院も症例はなかなか集まらないので、一度チャレンジしましょう。


傷病名は下記のとおりです


1外果骨折(医師確定診断)
2踵骨前方突起骨折
3足関節靭帯損傷II度
4足関節靭帯損傷Ⅲ度(医師鑑定診断)
5足の腫れ(シークレット》



本日画像5例のうち、一般外傷と違う疾患が1例混ざっていました。


質問1.外傷以外の足関節疾患は何番でしょうか?

1

2019.7足関節疾患資料1

2番

Screenshot_2020-05-01 どれでしょうか?の画像(1)

3番

Screenshot_2020-05-01 どれでしょうか?の画像(2)

4番

Screenshot_2020-05-01 どれでしょうか?の画像(3)

5番

Screenshot_2020-05-01 どれでしょうか?の画像(4)


質問2 この疾患に対しての診断名(医師確定診断済)

質問3 接骨院での対応は?






質問1  正解は3番 

外傷の腫れは足の場合は典型ですね。外側部の損傷であれば、内反捻挫における損傷として、ATF/CL、二分靭帯・第五中足骨が9割以上です。

特徴は損傷した靭帯を中心に出血もあり腫れてくる。時間が経過すれば、皮下出血として踵骨底部に降りてくる。

3番は赤みがあり、内出血という感じとはみられないし、靭帯・骨に沿った腫れ方ではなく、運動器の解剖学的位置関係なしに全体に腫れていますね。

質問2 傷病名は蜂窩織炎

定型的な感染の腫れを覚えておくといいですね。菌が入り感染した足関節。スタッフがなりましたが、夜も激痛で大変。


質問3 接骨院の対応法

すぐに紹介書をもって内科・クリニック受診をすすめる。対診ですね。抗生剤を飲んですぐに治癒していきました。引っ張る必要もなく即、内科に受診勧める事が正解。足がつけない人は松葉杖を貸しても親切ですね。


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日本柔整外傷協会はこんな感じの疾患別症例報告がほぼ毎日更新してますので、臨床経験を積んでもらっています。


質のいい情報は世の中には一部しかないです。とくに先生方も日々SNS広告で怪しい治療法が日々宣伝されているように・・・


引っかからないためにも、自分のベースをしっかりもち判断基準を持つことが大切。自分の道が決まれば、あやしい治療法が全く気にならなくなります。

もし、ベースがあって、心惹かれる勉強会やセミナーであれば本当にに自分が欲しがってる知識やスキルかもしれませんね。

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本日もありがとうございました。

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