父の日電話

「父の日だから電話しな」

と言われても。

母子家庭で、父とは人生であまり会ってこなかったので、実感がないので、「えー」と気のない返事をした。

子どもの頃、父親がいないことで、可哀想っぽく言われることもあったが、父不在が"ふつう"だったので、よくわからんかった。まあ、母が強かったし凄かったのだし偉かったのだと、思う。感謝してもしきれない。

二、三年前、父とよく会えることが増えていたが、コロナの流行などにより、またとんと会わなくなった。

それで、電話はした。なんとなくそうする気になったからだ。

近況やワクチンについて話し、家族の元気を伝えあった。父は祖父にビールをお供えしたと言ってた。

電話を切って、少し安心したのは、なぜだろう。

父も弟も元気と聞けたからなのか、父の声が元気そうだったからなのか。

とはいえ。

やはり、家族の健康と幸せを願うことで安心したということなのだと、結論付けた。


母に、父に、祖父母に、弟に、家族に、親戚に、周りで支えてくださった方々に、それから……あの、書ききれませんけれども、大変感謝しています。ありがとうございます。

という、よい父の日でした。



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