まだまだ話
おい。と呼び止められた。
なんだ。と振り向くと、間違えたとき恥ずかしいから、何も言わずにそおっと振り向いた。
こちらを見ている風だ。恥ずかしいから目を見れないので、雰囲気で見える。
少しの間をおいて、はい? と小さな声で言った。
あのさー。とはじまったのは、文句であった。強気の口調である。
そうですか。と話を一通り聞いたあと、それは少しこういう事情がありましたよとほんのりと伝えようと試みる。
いや、そういう場合はこうしてもらわなくちゃ。と、お説教が長引く。
とりあえず、大事なポイントだけをおさえて、言うポイントのことだけは言い、あとの枝葉の部分はなんとなく、そうですかぁ、と、はじめて知ったような素振りで、よく聞く。
分かりました。教えていただいて、ありがとうございました。今後気をつけます。と言い、お話は終わる。終わる場合はまだよいのだが、たまにそれでも終わらない場合もある。
終わらない場合は、相手の方の言いたい本質を聞き取り、それを要約したりして、理解したことをアピールする。
それでもダメな場合は、一時間コースを聞くことになるだろう。
まだまだだなあ。
人生の勉強になるとは思う。
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