物語:絵葉書と日記(宇宙の君と地球の僕)
こちらで書いているものです。
(途中で中断中のものです。再開未定です。)
絵葉書と日記(宇宙の君と地球の僕)
第1話 地球
ポトリ。ポストにはまた絵葉書が届いた。美しい青い地球の絵。小さな詩が添えてあった。
『地球』
青い球体の浮かぶ 時のかたすみ
芯にマグマを抱え 生命を育む小さな星
故郷は優しい場所で 故郷は愛される場所
広大な宇宙にポツとある 美しい星を地球と呼ぶ
この絵葉書は、僕の大切な友達からのものだ。僕はこの絵葉書を読んで、彼女のことを思う。彼女は遠くで、故郷と家族のことを思っているようだ。
広大な宇宙と永久の時間の流れに、ポツと浮かぶ地球。それは彼女の故郷であり、家族との思い出の場所を表す。
彼女はこの町に生まれ、この町に育った。そして今はどこにいるのかわからない。ただ、時々こうして、ポストに絵葉書が届く。そうして、彼女が元気でいることを知る。
返事を書きたいけれども、届け先がわからない。だから僕はこうして、自分の日記に絵葉書を貼り、返事を日記に記す。
『地球』
君は知っているのかな、青い地球のかたすみで、小さく君を想うこと。
ふるさとに帰っておいでよって、返事を出そうにも出せなくて、夜空を眺めてため息をついている、僕がいることを。
そうして僕は、今日も日記をそっと閉じた。
第2話 さよなら地球
ポトリ。ポストに届いた。今日もまた。小さな美しい青い星の絵に、詩が添えられていた。
『さよなら地球』
真っ暗闇の宇宙に 青い地球が浮かぶ
宇宙の奇跡に 一人佇む宇宙船の窓辺
地球の君は 笑っているかい?
宇宙は淋しい せめて地球よ笑っていておくれ
友達からの絵葉書は、いつも届くけれども、どこから送っているのかわからない。もしかして、本当に宇宙船から? まさかね。
返事の出しようがないので、僕は日記に返事を記す。
『さよならなんて言わないで宇宙』
さよならなんて言わないでよ。僕は夜空をじっと眺める。
そうして君の幸せを祈るんだ。そうして君をそばに感じているんだから。
そうして、僕は、日記をそっと閉じた。
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