宇宙SF2:廃墟宇宙の果て

これの続きです。

彼女のヒミカは郊外の一軒家に住んでいる。
「ああ!ユート!やっと来た!」
彼女は舌をペロリと出してなにか、おもわくありげに微笑んだ。
「きてきて。ケーキを焼いたんだ!」
「おースゴいなー!何ケーキ?」
「スポンジケーキ!」
「スポンジ……ケーキ?」
「まあね!」
「そ、そっか!」
「まあね!」
ワンワン!
ヒミカの愛犬のボスも元気そうだ。俺にも懐いている。
まあそういうわけで、俺と彼女は平安な記念日をホノボノと過ごす……、予定だった。
あの大爆発が起こるまでは……。

ものすごい爆発が起こった。

光と音と爆風、それから混乱が襲ってきた。
俺とヒミカはわけもわからないまま、家の小さな押入に布団を必死にかぶって隠れていた。

しばらくすると外では警報が鳴り始め、ここにいてはいけないことを直感した。

外へと出ると、そこは地獄であった。

爆発がなんであったのかはわからない。

テロか戦争かそれとも天災か。

そんなジャッジよりも、まずは身の安全を命の安全を確保することが先決だった。

「どこへ行けば良い? そうだ」

俺と彼女は俺の職場である、寂れた廃墟に向かった。あそこなら、地下深く潜れるし、万が一の時も安全だろう。何と言っても、百年前の最新鋭の施設だったというから。

そういうことをほんの一瞬で判断し、俺と彼女と愛犬のボスは俺の職場の廃墟へと、向かった。


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