見出し画像

ほうじ茶専門店のソフトクリームがべらぼうに旨い件(森乃園/人形町/お茶屋)

そういやオレ様はグルメブロガーだった(挨拶)

と、今となっては絶妙に痛い書き出しをしてみたところで、驚くなかれ、先月はなんとマガジンにグルメ系の記事が1本も無いという異常事態が発生してしまった。

グルメブロガーなのに!

ボク、グルメブロガーだったはずなのに!

板橋専門グルメブロガーなんて肩書きでブログを書いていたら、板橋区関係の本の仕事が続々と入って来るようになり、しまいには板橋区公式の観光本の執筆まで任されるようになった、れっきとした文化系ライター様だというのに、来る日も来る日もエセフェミだのリベラルだのをクソ叩きにするだけの毎日。それでは単に口の悪いネットバトルしか芸のないアホの子である。
挙句に年内でサクっと終わらせるはずだった記事が次々と投下される新ネタによって長文化し、完成までに年を跨ぐという胸糞展開に……。

せっかく年も明けた事ですし、もうそんな殺伐としたnoteではなく、もっとハッピーかつホーリーな記事を増やして行こうと固く決意した次第でございます。

うん、我ながらとても胡散臭い。

そんなホーリーモードに突入した私が今回ご紹介いたしますのは、人形町の通りを歩いた事がある方なら絶対に一度はその香りにやられた事があるであろう、ほうじ茶専門店の森乃園さんでございます。

このお店は、人形町の駅から浜町・明治座方面を目指す際のメインルート上にあり、選び抜かれたほうじ茶を焙煎する香りが常に辺りに漂っているという卑劣極まりないお店。
この香ばしさの中に華やかさや深みがあり、それでいて何故か落ち着く気取らなさも兼ね備えている独特の香りは、数あるお茶の中でも、ほうじ茶だけに許されたものだと思う。
この店を一言で表現するならヒーリングスポットであり、何だったら寝袋持って来て店の隣で寝ていたい。

こちらが卑怯極まりない香りを街に漂わせている悪の元凶。当然の事ながら、店内にはこの焙煎機がまき散らすほうじ茶の香りが充満している。
いやもう本気でずっと嗅いでいたい。

で、この森乃園さんの店の脇にはテイクアウトコーナーがあり、そこではほうじ茶のソフトクリームを買う事が出来る。
こいつが350円でたっぷりサイズ、なおかつ ”お茶系ソフトクリーム” としては最高峰ではないかと思えるほど「お茶である意味」を強く感じさせるハイクオリティな逸品。

甘みやコクはごく平均的だと思われるのだが、専門店だけあってほうじ茶の香りの強さが際立っており、なおかつ後味のサッパリスッキリさが抜群。
個人的には、そんじょそこらの抹茶ソフトやコーヒーソフトより、圧倒的にこっちの方が好き。
ここと匹敵するほど好きなお茶系ソフトクリームとなると、かの日本橋のミカド珈琲(軽井沢店も有名)のモカソフトくらいかなあ……。ミカドのモカソフトとこの店のほうじ茶ソフトが並んでいて、どちらか片方しか食べられないとなったら相当悩む。

ちなみに、ウチの息子はとても気のいいヤツで、お気に入りのお菓子やジュースであっても「一口ちょうだい」とお願いすると「いいよ~」とおすそ分けしてくれるのだが、ここのほうじ茶ソフトだけは一度喰い付いたが最後、食い終わるまで決して離そうとしない。「そんなに食いたきゃテメエの分を買えばいいだろ」くらいの事を言いやがる。

お陰で、森乃園を訪れる度に親子仲がギクシャクしてしまうのである。


[店名] 自家焙煎ほうじ茶の店 森乃園
[住所] 東京都 中央区日本橋人形町2-4-9
[TEL] 03-3667-2666
[営業時間] 9:00~19:00
[定休日] なし
[備考] 1Fはいわゆる普通のお茶屋さんで、2Fが甘味処になっている。また、店のすぐ近くにも甘味処の2号店があり、そこでも本店と同様のメニューが頼める。

◇ 著書の宣伝です
『魚屋がない商店街は危ない 東京23区の商店街と地域格差』
MM新書・マイクロマガジン社
定価994円(本体価格+税)
https://amzn.to/2S2gqbB
「商店街の衰退は街の格差を生む。繁盛している商店街は住民の教養が高い。では、商店街が廃れた地域の住民は…?」
板橋区の旧宿場町の商店街出身の私が、東京23区の主だった殆どすべての商店街と、商店街を中心とした生活動線を歩いて回り、その結果を1冊の本にまとめました。
滅びゆく存在となってしまっている商店街こそ、「誰もが豊かに」という日本の文化レベルの高さを底支えしている存在だったのです。

皆様からの金銭サポートがあると、子育てに追われる哀れなオッサンの生活がいくらか楽になると思わせておいて、息子の玩具やお菓子や遊園地代で殆ど溶けます。