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負けてたまるか!強い母を演じる ~ADHDっ子 中学2年生 その4

長女のお願い

ある日、長女が縮毛矯正をかけたいと言ってきました。

元々美容師をしていた私としては不自然な縮毛矯正をかけるより、癖の出にくいブローの仕方を教えていましたが、そこはお年頃。

周りの友達も縮毛矯正をかけている子が増えてきたこともありお願いされました。

うちの子たちはずっと家で私が髪を切ってきたから美容室に行くという概念がなく、髪はママが家でやるのが当たり前になっていました。

「ママかけれるでしょ??やってよね!今度の土曜日!!絶対だから。縮毛に産んだのはママなんだからね!絶対やってよね!!!」

有無を言わさず、絶対のお願い…

相手の都合なんてお構いなし。

(あ~始まった…。)

当時、土日は家に引きこもり状態でした。

仕事以外で外に出る気力もなく、家事をやるので精一杯。

それまでに薬剤も美容商材の専門店に買いに行かないといけないし、そこまでの気力が湧くのかどうか…

1回OKを出してしまったらもう最後。

次からは更に「絶対!」が酷くなるのが見えていました。

もしできなかった時…

「この前は出来たのに何でできないんだよ!!!!」

って大暴れするのが見えていたから簡単にOKなんて言えない…。

「ちょっと待ってね…」

と考えている間もずっと「やってよね!!絶対だからね!!!」と悪魔の呪いのように私の真横で言い続けてる。

この体調が悪い中で「わかった。」って言ったら更なる地獄が見えていました。

なかなか答えられず、椅子の上で膝を丸めて座り顔を伏せて耳をふさぐ私。

「ちょっと待ってってなんだよ!」

と言って、私が座っている椅子をガンガン蹴って来る長女。

「いいからやって!やって!やって!やって!…」

もうダメだ…。

私は「出来ない。」と答えました。

「はっ?ふざけんなよ!お前が癖毛に産んだんだろ!だったら癖毛に産むんじゃねーよ!マジ死ねよ。」

死ねよ?

長女の言葉が頭の中をぐるぐる回る…

ふら~っと気が遠くなりそうでした。

もう限界。もう無理だ…

と思っていたら

散々言いたい事を言って暴れて気が済んだ長女はしばらくするとケロッとしてまた違うお願いをしてくる。

「あのさ~、〇〇欲しいんだよね~!」

って。

さっきの事でまだ気持ちの整理のつかない私は、長女のそんな姿についていけず、悔しくて悔しくて涙をこらえるのに必死でした。

さっきまでのあの態度はなんだったの?

さっきの言葉はなんだったの?

そんな簡単に気持ちを切り替えられる長女がわからず、放心状態でした。

もう無理だよ…

ついていけない。

長女がわからない。

そこまでの言葉を放った気持ちはなんだったの?

そこに対して悪かったという気持ちはない様子。

さっきの憎悪に満ちた長女の目が私の脳裏にこびりついている。

なのに普通に笑ってる長女が憎たらしくて憎たらしくて…

必死に気持ちを抑える事に精一杯でした。

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