見出し画像

オハイオ州立大MBA 2学期目が終わる。

オハイオ州立大学MBAの春学期が終わった。
2023年の秋学期からスタートし、今回は2学期目。
リーダーシップ、組織行動、戦略、ファイナンスの4科目。
2学期目が終わり合計48単位中18単位取得した。
いっぱい勉強した。
けれどまだ全体の4割にも達していない。
長い道のりです。


(1)リーダーシップ論

リーダーシップでは、人に動いてもらうために影響力をどのように行使するべきかを体系的に学んだ。
リーダーはメンバーの能力を見極め育て、メンバーが自発的に働く状態を意識的に作る。結果としてリーダー自身の仕事が減るという状態が望ましい。

リーダーシップが上手く発揮できないときは、どのようにメンバーに行動してほしいのか、つまり望ましい行動を具体的に特定する。
思ったとおりに行動してもらうのは難しい。
メンバーのやる気能力(スキル)のどちらが不足しているかを見極め、それに応じて影響力行使の方法を工夫する。影響力を行使するためのスキルは様々なので、一つの方法に固執せずリーダーとして謙虚に学び挑戦する。

(2)組織行動論

リーダーシップ論と同様、心理学研究の結果を元に組織内での振る舞い方や問題の対処方法を学ぶ。
面白かったのは、事前に性格診断テストを受けたこと。

自己モニタリング特性
社会環境に合わせて自分をチューンアップする特性。
認知的構造化欲求
あいまいさや混乱を嫌い、意思決定時にすぐに結論を出したいという特性。
マキャベリズム特性
他人を上手く操作したいという特性(直接的なアプローチをとるよりも)。
衝突スタイル
自分の思うどおりにしたい(Dominating)、
相手のために調整したい(Accommodating)、
問題を無視したい(Avoiding)、
妥協点を見つけたい(Compromising)、
Win-winを目指したい(Integrating)  
       の5つの視点で行動特性を評価。

見比べるとクラスメイトとスコアが違うのは事実。人の考え方には特徴があるから行動原理や行動様式も変わる。自分の特徴を客観視するいい機会だった。

組織の形態によって良い点悪い点はある。自由な組織にも弊害がある。完璧な組織を作るのは難しいし、組織体制に不満を言うだけでは先に進まない。
組織内の自分のポジションを客観的に捉えて、ポジションを自ら取り、組織の煩わしさを逆に利用したりもして、職務を全うしていきましょう、ということだった。
クラスで教わったことから少し飛躍するが、ポイントは「自分」と「組織内の自分の仕事」を切り離して考えることかと思った。「自分の仕事」は組織の中で客観的に評価される(もちろん他人の主観も入り混じる)。だけど、「自分」を自分で評価するときは「私はそのままでいい」と思えばいい。だから、組織内で困難な状況に直面した時に自分を変える必要はない。原因を特定して自分の行動を変えればいい。職務として戦略的に対処する。
職務上は取引先に厳しいことを言わないといけない時もあるが、嫌いだからきつくあたるわけではない。逆もしかりで、嫌いな人に対しても、仕事を円滑に進めるために口角を上げるくらい、なんてことない(と思いたい)。
そして、自分のことを大切にしたい。

(3)ファイナンス

アカウンティング同様、知識詰め込み型のクラスだった。毎週予習テストを受け(合計100点分)、復習テストが3回(50点×3回=150点分)の合計250点でハイスコアを狙う。
数年前に証券アナリストの資格を取っていたので、その分ラクできた。
クラスで学んだことを短く説明すると、貨幣には時間的価値があり、投資or出資する人にとって時間的価値を上回る十分な投資回収ができる案件(プロジェクト)かを判断するため、前提となる考え方やツールを学ぶ。
世の中のマネジメント候補は身につけるべき知識だと思う。

(4)戦略

すごく面白かった。「経営者がどのようにビジネス上の意思決定するのか」を学びたいというのがMBAを始めた主な動機の一つだった。その点、戦略のクラスは私の期待を満たしてくれるクラスだった。
12回のクラスではテーマに沿ってケースを扱う。ケースはWalmartやApple等実際の企業を扱う。
歴史を後追いしても同じようにできるわけではない。教授も釘を差す。
ケースは単なる疑似体験ツールだが、「明らかな失敗」や「成功のためのヒント」を学ぶ価値はあると私は思う。また、「明らかな失敗」を成功に変えるヒントもあるかもしれない。

戦略と言えばマイケル・ポーターだ。マイケル・ポーターの5フォース分析やバリューチェーン等知ってるには知っていたけど、ポーターのツールを使ってケースを分析する中で心の底から彼のことを尊敬した。

仕事で出会ってきた方々の発言を思い出す。「以前聞いた、あの会社の事業戦略や企業戦略の説明は、今回学んだフレームワークにきれいにハマっている」と思い出すことがあった。
戦略が計画どおり上手くいくかどうかは運もある。大きな組織を動かす経営者は、失敗の可能性を極限まで減らすために、きっと戦略のフレームワークを学んでいるのだと信じる。
そう思えると、私が今やっていることに自信を持てた。

(5)まとめ

MBAに通い始めた時、全ての課題はオプションも含めてやり切ると決めた。英語なので何倍も時間がかかる。だけど決めたので時間をかけて勉強する。
グループワークも積極的に取り組む。良い成績が欲しいからではなく(欲しいけど)、最大限に学びたいからそう決めた。
真面目にグループワークに取り組むと次のグループワークにも声がかかるし、Peer reviewでも良いフィードバックをもらって嬉しくなる。
プレゼンが上手くいくとクラスメイトが声をかけてくれる。
真面目に予習をすると、クラスでの発言の質が高くなり教授が期待しながら問いかけてくれる。

学ぶことは苦しくて楽しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?