見出し画像

判断基準は、自分のなかの「大好き」

「あんた、なんか生き急いでいるんやない?」

母にそう言われて、確かにと思った。

そう、私は生き急いでいた。
たぶんそれは年齢が1番の要因だと思う。30代前半という中途半端な年。
まだ結婚できるし子供も産める。(予定はない。)そして親も元気。
自分の為に使える時間、旅に出るのは今しかないのだ。少し前までは、心のどこかで、そう思って旅をしていた。

私は1年の半分くらい働いて、あとは旅している。旅をして、働いて、また旅をして、この繰り返し。同世代はみんなキャリアを積んでいるか、結婚して家庭を築いている。以前友人に言われた。「お前は自分の友達のなかで、1番変わってるわ。」そう、側から見れば、変わっている人なのである。

旅をすればもっとクレイジーな人(褒めてる)と出会うことが多いので、自分は至って普通だと思っていたけれど。確かに日本社会の中では“変わっている”よね。

山と旅がとにかく好きなのだ。この人生を選んだのは自分だし、全く後悔はしていない。
私は自由というのは、自分で責任をとることだと思っている。どうしても自由が欲しかったのだから、今の生き方に変えた。人生1回きりだし、自分の人生は自分で責任とるよ。

それでもたまーに、心の弱い自分が出てきてはこう囁くのだ。「今やってることでいいの?この先はどうなるの?」と。

それを見て見ぬフリをしたり、たまに真に受けて落ち込んでしまったり。

この弱い自分は、ごく最近までいた。実際に2019年年始にたてた目標はフワッとしている。好きな旅行・トレッキングをしていても、モヤモヤした自分がいたのだ。


周りとは違う生き方を選んだ自分に、自信がもてないでいた。


抜け出せたのは、やっぱりJMTを歩いたのが大きい。

毎日15-20kmを3週間歩いたら、頭は色んな状態になった。歩きながら考えていたことは、ほとんどがご飯のことだったけど、歌がひたすら流れる日もあったし、自分を省みることもあった。

JMTで1回だけ、歩くのを止めて、その場に座って、景色を見ながら音楽を聴いた。なぜか強烈に聞きたいと思った曲。旅の歌でもない。それが星野源の日常だった。

星野源について語ると、長くなるから割愛するけど、日常の2番のこのフレーズが、自分のモヤモヤした場所にピタッとハマった。

みんなが嫌うものが好きでも
それでもいいのよ
みんなが好きなものが好きでも
それでもいいのよ
共感はいらない
一つだけ大好きなものがあれば
それだけで

みんなと同じでも、みんなと違っていても、どっちでも良いんだ。大好きなことをやり続けても、いいんだ。

もしかしたら、また生き急いでいる自分や、弱い自分が出てくるかもしれない。その時は、またこの曲を聞いたらいい。

この先どうなるか分からない。好きな人ができて家庭をもつかもしれないし、旅を止めて仕事に没頭するかもしれない。

でも、どんな決断をしても、自分のなかの「大好き」を大切にしよう。

急がなくても大丈夫。ゆるく自分のペースで歩めばいい。

今は少し変わった自分の人生を、めちゃくちゃ楽しんでいる。

結婚せずに子供が産めない歳になってしまったら、その時は1人でPCT(アメリカの4000kmのロングトレイル)を歩こう、それも悪くないなと思う。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。 もし気に入っていただければ、スキボタンを押してくださると嬉しいです。スキのお気持ちが、毎日書く励みになります。 (アカウントなくてもスキは押せます) サポートは泣いて喜びます。