いつかの下書きとかまとめ

山本周五郎の、短編を二篇だけ読んだことがある。
二つとも話のパターンはよく似ていた。

物事を極めるということは難しいけど、日々の中に極めるための術は眠っているし、それを教えてくれる人は身近にいるのだろう、きっと。
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職場の方からレモンを頂いて、静まり返った部屋に帰った。
先日からこちらを伺っている、梶井基次郎の言葉を借りるならば「不吉な塊」が、どうやらいよいよ自己主張を激しくするらしい。

本棚の本の上に檸檬を置く。爆弾。木っ端微塵になって風に吹かれて飛んでいきたい。

ここは京都でも丸善でもない。
読書体験だけが賑やかな世界へ繋がる記憶になっているとたまに思う。
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サリンジャーのナイン・ストーリーズ、「バナナフィッシュにうってつけの日」が、5回くらい読んでもいまいち自分の中でしっくりくる解釈が見つけられない。見つからない方がいいのかもしれない。
必ずしも答えを得る必要は無い。
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仕事の休憩がえらく後ろ倒しになっていったとき、店長にお腹大丈夫？って聞かれてザワついた。空腹を聞いていただけらしい。すこし時差あってその意味察し、大丈夫ですと返した。ザワついた。
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すきなもの、すきなひとに、素直に好きと言いたい。飲み込みすぎて声出すのも一苦労である。喉の奥がずっと詰まっている。
いつの間にやら随分と臆病になってしまった。こんな人間だったろうか。
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しゃっくりだと思っていたけどたぶんこれは嘔吐きだ。八割くらい。残りの二割はしゃっくり。胃が常に荒れているのかしら。いい加減胃腸が弱い人間だと認めなければと思い3年くらい経った。弱くない。
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眠剤を切らし、眠りの浅い日々が帰ってきた。夜に誰かと話したい衝動に駆られるけど、電話を誘えるような関係性の相手はいない。ぬいぐるみを見つめて声に出さずに語りかけている。そろそろ壊れる。誰か急に電話かけてくれないかな。無理か。寂しくなったもんです。寂しいよ。当たり前に。
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自立支援の受給者証が届かない。土曜に発送通知来たはずなんだけど。九州から四国だとそんなに時間かかるのかしら。毎月1万の医療費はきついです。
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取り留めもないことが浮かんでは消えそうなのを必死に人差し指で書き起こしている。消えていいことなのだろうけど、たまには消さずに残してやる。自分に対する嫌がらせ。
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大学時代の友人から結婚式のお誘いが来た。小一時間天井を見つめて放心した。23にもなって相変わらずふらりふらりとしている自分がやるせなくてぼんやりした。
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今日こそ今日のうちに眠りたい。