NFTのデータ構造
こんにちは、Kenです。
今回はNFTのデータ構造について解説していきます。
世間では盛り上がりも一段落し、
安定期に向けて静かに動き出しているといったところ。
まだまだ、詐欺などもなくならず、
暗い一面が色濃く出ているのではないかと思います。
ただ、それにしてもNFTの本質や
最低限理解しておくべき知識が広がっていないと思います。
技術的な部分が多いとしても、身につけておくべきことはあると思うので、前半ではざっくりと解説をして、興味が出てきた人は後半のガッツリ解説を読んでもらえたらと思います。
早速始めていきましょう。
まずは知っていてほしいこと
NFTのことを知る上で知っておいてほしいことがあります。
詳細というより概要的なことは頭に入れてください。
ブロックチェーン
NFTを支える根本技術になります。
技術的なことをものすごく簡単に言えば、ある取引の記録を複数人で確認して1つの箱として管理し、次の箱を前の箱の情報を元に作ります。そしてその箱のデータは定期的に整合性が確認されるので、改ざんされても早期に気付くことができ、改ざんそのもののハードルを上げることができます。
改ざんは可能
ブロックチェーンやNFTが改ざんのできない、堅牢なイメージを持っている方も多いかもしれませんが、改ざんができないわけではありません。あくまで「改ざんが難しい」といったレベルです。
詳細は省きますが、技術的には改ざんは可能です。
なので絶対的な安全が保証されるわけではありません。
ちなみにですが、改ざんが難しいということは、修正も難しいので誤って記録してしまったデータはほぼ書き直すことができないということになります。
価値の本質
よく例に出されたりしていますが、世界的な名画のモナリザの価値を担保しているものはなんでしょうか?
世界に一枚しかないという希少性でしょうか。しかし、模倣のレベルも上がった現代において真正品と模倣品の見分けがつくとは思いにくいです。プロでも見分けが難しくなっているのに、その絵が本物だと証明するには骨が折れるでしょう。
では、モナリザの価値はどこにあるのか?
それは、「証明書」です。
証明書
今、この瞬間に誰が絵の所有者であるのかを
証明する証明書に価値があるのです。
NFTも同じだと考えてください。画像などに直接価値があるのだと証明することはかなり難しいです。特にネットだとデータのコピーがより簡単にできるので尚更です。
なので、NFTが証明しているのは、
このデータの所有者は誰なのかということです。
いくら模倣品が出ようとも、それは本物になりません。
本物だと証明しているのは証明書であり、
その証明書の役割を担っているのがNFTです。
データそのものに価値が発生しているのではないことを認識してください。
あくまでデータが本物だと証明している
証明書に本質的な価値があります。
後半では、この仕組みについて掘り下げていきます。
NFTのデータ構造
結論から述べましょう。
NFTはあなたが所有者であることを証明しているだけで、デジタルデータそのものを保有しているわけではありません。データは多くの場合、フルオンチェーンを除いて、サービスを提供している会社のサーバに保管されています。
サーバで保管しているのでサービス提供者がハッキングを受けたり、または倒産した時などはデータそのものがなくなり、たとえ証明書を持っていたとしても意味をなさなくなります。
よくある勘違いとして、ウォレットに保管されているので大丈夫と思われていますが、ウォレットはNFTとデータの紐付けを行う媒体に過ぎません。
実際に保管しているのはほとんどの場合、サービス提供者です。
つまり、NFTのデータ構造としては、証明書とウォレットを紐づけることで、デジタルデータが格納されているサーバなどにアクセスして画像を表示させていることになります。
より深く
ここからはまた少し踏み込んでいきましょう。
今まで「証明書」と言ってきましたが、デジタル上のデータに本当に紙の証明書が発行されるわけではありません。(例外はあります)
証明書のような働きを実際にしているのは、トークン番号です。
Non Fungible Token と言うくらいですから、このトークンが大きな役割を果たしています。しかし、トークンとはそもそもなんなのか。
これは、デジタル上でも被る事のない一意の数字のことです。
各プロジェクトでは、コントラクトという契約書のようなものがあり、取引を行う際のルールなどが定められています。
有名なプロジェクトで言えば、ベリロンやBAYCです。これらも独自のコントラクトがあります。
このコントラクトの中にトークン番号も格納されており、取引が発生したときには、購入されたトークン番号に対するウォレットのアドレスが紐づけられます。
独自に作られたコントラクト内で作成された被る事のないトークン番号に、これまた被る事のないウォレットのアドレスを紐づけ、契約の履歴をブロックチェーンに記録することで、データの証明に関してはほぼ改ざん不可能な状態になります。
ただ、先ほどにも話しましたが、データそのものはサービス提供者で保管していることがほとんどです。データの証明に多少の安全があったとしても、元のデータがなくなれば何も意味をなさないことは忘れないようにしましょう。
ちなみに、少し出てきましたがデジタルデータをブロックチェーン上に記載するフルオンチェーンというものもあります。
ブロックチェーン上にデータそのものを保管するので安全性が向上することに間違いはありませんが、一度に書き込むデータ量が多くなるので、スケーラビリティ問題や手数料の増加のデメリットがあるためあまり採用されない傾向にあります。
まとめ
ここまで、NFTのデータ構造やその詳細について話してきました。
NFTはあくまで証明書(トークン)であり、デジタルデータを直接保有しているわけではありませんでした。データそのものはサービス提供者が保管していることがほとんどで、データの格納先にアクセスするために証明書は使用されたりします。
改ざんに対する安全性は比較的高いですが、データそのものを取られてしまえば何も意味をなさなくなることも覚えておきましょう。
この認識を持つだけでも詐欺などに遭う可能性は減るので、リテラシーは常に高めていきましょう。
細かい技術的なことをあげれば、より正確に話すこともできますが、本記事では記載しないので別の記事などを参考にしてもらえたらと思います。
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