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根に持つ2歳児。

我が家の息子(2歳)は、けっこう根に持つタイプのようです。

4月の頭に、私は娘だけを連れて、日本に一時帰国しました。
私と娘はビザの関係でどうしても一度アメリカを出る必要があって。でも息子はアメリカ人でもあるので、アメリカを出る必要はなくて。

COVIDのこともあるし、弾丸帰国だし、何より息子本人が可哀想なので連れていかなかったのですが・・・。

彼は、そのことを、いまだに、根に持っている。

たとえば、「日本に帰る」とか「飛行機に乗る」とか、そういうフレーズが大人の会話の中で出てくると、必ずといっていいほど「置いていかれた過去」を思い出すようなのです。

大きな目に不安と不満をにじませながら、訴えてきます。

「なんでマミーは、K(娘)とだけ、にほんいったの?」

「なんでマミーは、ゲンちゃんだけ、おいていったの?」

「ゲンちゃんも、いっしょにいきたかった・・・」って。


たとえば、公園で遊んでいて大きな飛行機が飛んでいるのを見たりすると、ハッと思い出してこうつぶやくのです。

「あのひこうき、マミーとKがのったやーつ?」

「なんでマミーは、Kとだけ、ひこうきのったの?」

「げんちゃんも、ひこうき、のりたい・・・」


そのたびに、「そんなにさみしかったんだね」と聞くと、「うん。さみしかった」としょんぼり。「そっか。さみしい気持ちにさせてごめんね。次は一緒にいこうね」というと、「うん!」と、少し元気を取り戻します。


そんな2歳児が、もう1つ、根に持って忘れないことがあります。

あれは3ヶ月くらい前の出来事でしょうか。

私がハンドルを握っている車を、自宅のガレージの壁に思いっきり擦ってしまったのです。

私が「やばいやばい!」と動揺して、キズをチェックしたり、夫を呼んできて説明したり、謝ったり、反省したりしていた、その異常事態丸出しな様子が彼の脳裏に焼き付いてしまったのでしょうか。

その後はしばらく、キッズを車に乗せたり降ろしたりする度に「な~んでマミーは、くるまぶつけちゃったんだろうっねぇ~」

「な~んでくるま、イタイイタイしちゃったんだろうっねぇ~」

と、独特な節回しで、何度も、何度も、確認されました。

最近ようやく言わなくなったな。忘れたかな?と思っても、何かのきっかけでふと思い出しては、「マミー、そういうばくるま、イタイタイしたよっねぇ~。ど~して、ぶつけちゃったんだろうっねぇ~」と、私のココロの古傷をこじ開けては、塩を塗ってくる。

もしかして・・・。

ガレージに車を擦ったネタを使って、置いていかれた恨みを晴らそうとしていますか?!

いや、そんな。

まさかね。


ちなみに。

「息子だけアメリカに置いて」と言っても、夫と一緒だったし、その時の動画を見ると、男同士とても楽しそうに過ごしていたのに。

「たった3日で戻る」というのは、大人だからわかることであって、もしかしたら2歳のココロはとても不安だったのかもしれませんね。

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