見出し画像

複数のデータの統合

今日は社内SEとして仕事をするときのよくある問題とその解決策について、「複数のデータの統合について」というテーマをまとめようと思います。


データはバラバラ?

それぞれの会社の中でデータは管理されていていると自分のことは閑雅がちですが、実際はどうでしょうか?

データはあるけど、参照ができない?
複数のテーブルやシステムからデータを抽出した後にExcelにて結合が必要?
データにはダブりがあるので、抽出後にマッピングが必要?
Aさんがエクセルでデータもっているよ!

このような課題はよくあります。


管理されているといっても、企業の中のデータがバラバラになっています。
その原因としては、下記の内容が考えられます。

機能や部署によって複数システムを利用していて、そのシステムごとにデータが管理されている場合です。情シスとして、このような場合は会社を横ぐしで統一化が必要ですが、情シス内での連携漏れ・方針なしなどからのサイロ化はよくあります。

M&Aなどで会社が大きくなっても、データは統合されずに、連結決算などはExcelで実施していることもあります。M&Aはシステムだけでなく、事業や機能部門での共通化も必要ですが、買収元の方向性がないと、ばらばらのまま買収の効果を出せずに、そのまま進んでいくこともあり得ます。

システムを統合し、マスタを統一しても、実はマスタ内に、部署ごとの得意先マスタが作成されることも少なくありません。データは統合されていると思っていても、同じ得意先でも複数行レコードがある場合もあります。

最後によくあるのが、データがある!といっていても、あるのは個人や部署の共有フォルダのExcelの中だけ。存在すらほかの部署も知らず、都度問い合わせ、データはあるのに聞かないとわからないのは、効率が悪くなってしまいます。また、そうなってくると、ほかの人が同じようにデータをメンテナンスしていることも。。。

デメリットは?

大きく2点あります。

効率がわるくなる
データの活用ができない

効率の低下

データのありかの問い合わせが必要、入手後マッピングやつなぎ合わせの加工が必要など、効率の低下が懸念となります。
お客様の情報を得意先マスタから抽出しても、事業ごとに別々で管理、抽出内容に重複が含まれると、抽出後にかなりのマニュアルでの加工が必要になります。利用ごとにそれをするとなると、かなりの効率低下です。

データの活用ができない

データがなければ、活用もできません。各個人がExcelで管理していると存在さえも気が付かず、データ分析の上での活用ができません。
そもそも、使うためにはかなりの労力が必要になってくると、分析することだけでも時間がかかり肝心の分析に手が回らず活用できません。

統合方法は?

これらの課題・問題を解決するためにどんなことができるでしょうか。

まずは現状分析!

まずは現状分析をして、問題点を洗い出します。
社内でのデータの流れは複雑なことが多いです。内作システム、ERP、CRM、などなどシステム間の連携をしているとなおさらです。

だれがデータを生んでいるのか、そのデータはどのようにメンテナンスされているのかという時系列の整理

データについて、事業の軸、機能の軸でアクセスしている先、メンテナンスしている先は同じかという幅の整理

この2つを実施します。

そうすることで、現在の問題点が浮かび上がってきます。

あるべき姿を設定!

問題点が整理されると、そのデータをどのような形で持つべきなのか、例えば「だれでもアクセスできるようにする」などのあるべき姿を設定します。

だれでもアクセスできるようにする
このソースにアクセスすると全社の情報をリアルタイムにみれる

このようなあるべき姿を設定することで、現状分析した結果から課題が見えてきます。

ステップを設定する!

課題がわかると、その課題に優先順位をつけて、1つずつステップを設定していきます。

Aシステム、Bシステムからデータを抽出してデータを統合する
番号マッピングして、データベースを統合する
Web APIを利用してだれでもアクセスできるマイクロサービスとする
更新可能なサービスとして、更新があると複数システムへ配信する

このような施策に対応をして、あるべき姿に近づいていきます。

統合するメリットは?

情報がある場所がわかる、そこを見たらデータがある
そのデータの活用ができる、社内のアイデアに即対応!

だれでも正しいデータに容易にアクセスできることは、効率化の面で大きな効果を生み出します。

データ活用により、そのデータを活用した新システムへの対応も容易になり、会社の敏捷性が上がっていきます。

まとめ

情シスとして、データを管理することは、大きな役割の一つです。
社内SEとしては、社内のデータをいかに管理するか、外部ベンダーよりもだれよりも理解しているはずです。その情報を社内で統合していき、社内で活用できるかは社内SEとしての腕の見せ所だと思っています。情報を整理・体系化して初めて効果が大きくなります。

ぜひ、データの統合を1つの戦略として、システム提案に盛り込んでみてください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?