見出し画像

「学ぶ」ってこういうことか!

前に書いた台湾の記事に、「新型コロナ関連記事かもよ」とのアラートメッセージがついた。

「いつか行きたいなと思い始めたのでYouTubeを観まくっています」っていうだけの記事だ。たぶん、今書いているこの記事にも、同じアラートがつくのだろう。つくづく、非常時なのだなと思う。台湾の旅動画を多く発信しておられるYouTuberの皆さんも、続々と「新型コロナウイルスについて」の検討動画をアップしている。「新型コロナウイルス」についての動画には、すべからく、広告がつかないらしい。

台湾に行けばうつされると思っているわけではまったくないけれど、今すぐ飛んでいきたいわけでもないので、今日も今日とて自分の部屋で、台湾の旅動画を観る。ただし、前の記事のときとは、まったく違う景色を観ている気がする。

まず、「行くことが叶わない」という事実が私にとって、かなりの味付けになっている。旅動画を観ることが、なんというかもう、すでに旅なんである。だんだん、複数の動画に共通する景色がいくつかわかってくるようになった。このお店、前にどっかで観たな。この牛肉麺、どっかで出てきた気がする。この胡椒餅も、観た観た。どこだっけ。

局面が変わったなと思うのは、「地球の歩き方」を購入してからだ。「YouTubeでたびたび出てくるお店」の名前を「地球の歩き方」で探す。見つける。地図に印をつける。だいたい、台北駅周辺にかたまっていることがわかる。この店と、あの宿は、同じ通りの並びじゃないか!——ここらあたりで、「行きたい」の気持ちがグンとリアルになった。

さらにリアリティが増したのは、「Google Map」を導入してからである。ためしにお店の名前で検索してみたら、地図がびゅんっと台湾に飛んで、そのお店にピンとフラグが立った。それを「want to go」に登録すると、地図上が、行きたいお店の目印でいっぱいになる。

もう、明日にも行けるじゃないか……!(平常時なら)

この過程、あれに似ている。ほら、あれです、「スピードラーニング」。ただ聞き流すだけで、英会話が上達しますよっていうやつ。最初は意味がわからなくても、聞いてればだんだん単語がわかってきて、文章と文章がつながって、意味がわかるようになりますよっていうやつ。(やったことないけど)

ただし、肝要なのは、それができるのは「好きなこと」に限る、っていう点である。私は、台湾に興味があるから、ぐんぐん調べたし、ぐんぐん覚えた。けれど、じゃあ同じ方法で英語を勉強しなさいよって言われたら、あるいは数式を覚えなさいよって言われたら、まるで、まるで自信がないのだ。

行くことが叶わない場所について、少しずつ詳しくなっていく日々。ひょっとしたら今が一番、現地に行くよりもずっと、楽しい時期なのかもしれない。(2020/02/19)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?