詩のご紹介186　今では遅いの（小黒恵子作）　～エメラルドの約束

　こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。

　今回の詩は、大人の詩集第２作目「エメラルドの約束」から、「今では遅いの」（サンドリエ）です。

「詩集：エメラルドの約束」については、下記をご覧ください。

まずは「目から」。

今では遅いの
～サンドリエ　「エメラルドの約束」より～
小黒恵子作　

あなたの愛を　ひきとめる
やさしい言葉も　無駄なのね
あなたの冷たい　瞳が
わたしの心を　凍らせて
閉（とざ）された悲しみの　谷間でふるえてる
追いかけてみても　今では遅いの
噂（うわさ）の女（ひと）に　心を奪（うば）われたあなたに
二人の愛の　約束も
煙と同じ　消えるのね
あなたと育てた　カナリヤも
思い出かさなる　この部屋も
あなたには過去った　意味ないものなのね

追いかけてみても　今では遅いの
噂の女に　心を奪われたあなた

　次は「耳」からお聴きください。

　朗読：大森寿枝
　
　最後まで、お読みお聴きいただき、ありがとうございます。
　次回の詩は「カンナの花」（「エメラルドの約束」～サンドリエ～）です。（Ｓ）