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No.474 小黒恵子氏のインタビュー記事-40 (ポエジーに憑かれて)

 こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。

 様々な新聞記事等をご紹介しています。今回は、 小黒恵子氏の十分間インタビューの記事 をご紹介します。

十分間インタヴュー  
~ポェジーに憑かれて~


 冷たく乾いた幾月かも過ぎて、ものみなすべて息ずく春にさきがけて、女性二人のインタヴューを試みた。

 題するは『恋につかれて』
 これは本誌ですでにおなじみの小黒恵子女史が作詩、ビクター田代美代子さんの唄で三月五日に発売されたレコードのタイトルでもある。
 『煩雑な日常生活に感じる憂えをこの詩に託してみました』という小黒女史の言葉をついで、田代さんは『この唄は私のイメージチェンジを計るための最初のものといえます』と受ける。つまり、これまでの可もなく不可もなく、といった歌い方にピリオドを打ち、どちかといえば、全体に大人っぽいムードを打ち出すということになろう。
 ところで、実際の彼女が歌の分野で得意とするところはカンツォーネ。
『明るくのびのびしたところが好きなの。でもいろいろな事情で歌うことができなくて』と淋しそうな顔をする。
 その彼女、大変日本趣味で、着物はもちろん、観るほうでは歌舞伎、新派を好み、目下は日舞を習得中である。小黒女史が、草月流いけ花の師範級と知るや、『うらやましいわ』を連発することしきり。
 三月下旬から一カ月間、日劇「春のおどり」で、田代さんはこの『恋につかれて』を歌いまくる。
 片や本格的作詞家として意気込む小黒恵子女史、今一歩の前進を計る歌手田代美代子さん。どちらも今年の活躍が大いにみもののご両人である。

(不明) 1968年?

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 次回は、いけ花に関する記事をご紹介します。(S)

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