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詩のご紹介194 黒人歌手の歌Ⅱ(小黒恵子作) ~エメラルドの約束

 こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。

 今回の詩は、大人の詩集第2作目「エメラルドの約束」から、「黒人歌手の歌Ⅱ」(黒人歌手の歌)です。小黒恵子作の詩集全5作中、最後の詩になります。

「詩集:エメラルドの約束」については、下記をご覧ください。

まずは「目から」。

黒人歌手の歌Ⅱ
~黒人歌手の歌 「エメラルドの約束」より~
小黒恵子作 

漁火(いさりび)のようなものね
酒場にゆらめく 灯(あかり)って
男なんて 魚(さかな)さ
待つあたし 釣り人さ

釣り人も 海に落ちる
釣ってる心算で 釣られたり
追って逃げて つかまって
目をとじて 溺れてく

溺れても 悔いはしない
いのちを預(あず)けた 男(ひと)ならば
もっと深く 沈んで
まかせたい うず潮に

うず潮に 愛はひらく
男と女の 仲なんて
好いて惚れて 抱かれて
虹いろの 風が吹く

 次は「耳」からお聴きください。

 朗読:大森寿枝
 
 最後まで、お読みお聴きいただき、ありがとうございます。
 次回からは、小黒恵子 こどもの歌選集 「うたのパレット」から、詩をご紹介いたします。(S)

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