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#1 私のとくい技について。

オグロの得意なことはなんだろうと時々考えることがあります。
一介のトレーナーである私が諸先輩方を差し置いて「これが得意です!」なんてなかなか言えたものじゃないなと思っていたのですが、自分を象徴する「特異」な技や思考回路ならあるのではないか、と思うようになりました。

1. 機能分化的思考

何となくそれっぽく書いてみましたが、要するに何でもバラバラに要素分解して考えたくなる思考回路、ということです。
これは良し悪しがあると思っていて、トレーナーをする上では助かっている部分と困っている部分があります。
助かっているのはリスクヘッジができやすいということです。起こりうる様々なケースをできるだけ多く考えておく癖がついているので、実際に何かトラブルが発生してもそんなにびっくりしないということです。私自身、元々感情の起伏が少ない人間ではありますが、こういった事前予測の癖も相まってより感情が薄いと言われるのではないかと思います。
困っていることとしては何事も一度バラさないと理解できないため、多くの時間を要してしまうということと、集合体として初めて意味を成すようなものに対しては理解が追いつかないことがあるということです。最近はそれさえもどうにかパターン化できないかと目論んでいる始末ではありますが。

2. 図形的構造把握

どうしてもカッコつけたがりなので、漢字を続けてありそうな単語にしてみました。これは、物事(特に話の流れなど)を頭の中で図形として把握しているということです。「共感覚」という言葉がありますが、それはこれに近いものがあるなと感じています。
三角だとか四角だとかいう特定の形を思い浮かべているのではなく、何となくこの形(話)は以前話していたこの形(話)と似ているな、といった具合でまとまりとして理解しており、前後関係や並列関係のような話の構造を把握しようとする思考回路が頭の中にあります。
この考え方のおかげで文章や動画、スライドなどの編集作業を楽しめるのだと思っています。PCとの相性も良いため、私は四六時中PCをいじっていてもそれ自体のメンタルストレスは少ない方だと思います。パネリストなどでフリートークをするよりも予め頭の中でスッキリと整理させるセミナー講師の方が気が楽なのはそのせいもあるかもしれません。

上記2つは思考回路の特異点でした。
私は物事を情緒的ではなく、あくまで数理的に考えているのだなと改めて感じました。
ここからはトレーナースキルについてです。

3. ムーブメントスキル

上記の思考回路と相性がいいなと思うのはムーブメントスキルです。
たくさんの要素から構成されるムーブメントスキルはその変数を細かく調節することで無限にエクササイズレパートリーを生み出すことができます。
またムーブメントスキルはそれぞれの動きに対するひとつの「正解」を導いてくれるものと考えています。
そのため、ムーブメントスキル自体を指導しなかったとしても、その知識を持って動作評価をおこなったり相手に説得力をもってそれぞれのエクササイズを提供することができます。
最近は指導によって導くのではなく、自然発生的に目的とするムーブメントを引き出す環境設定についてチャレンジしています。

4. コレクティブエクササイズ

この言葉を出すのはそれこそ諸先輩方に対して大変恐縮ではありますが、チーム指導がメインのトレーナーさんよりもここに関しては特化しているのではなかろうかと考えて挙げさせていただきました。
諸問題に対して修正をかけるエクササイズは全て広義のコレクティブエクササイズに該当するのではないかと思われますが、ここでは基本となるストラクチュアルなエクササイズをより効率よくするための補強エクササイズで、比較的短期的な変化をもたらすものとして捉えていただければと考えています。要するにただトレーニングをやらせるだけでなく修正できるトレーナーです、ということです。
この分野について知識は青天井なので、知り尽くしたというにはまだまだで圧倒的な不足を感じてはいますが、ここ数年で自分ができるアプローチの幅はかなり広がってきたように感じます。ひとつの事象に対しても複数のアプローチを思い描きそれを順に試していけるというのは、何かを突き詰めたスペシャリストとは対極にある私のジェネラリストとしての持ち味なのではないかと思います。

上記2つが他のトレーナーさんより少しばかり進んでいてほしい分野のお話でした。最後はおまけですが、一般スキルについてです。

5. 表現能力

表現といってもコミュニケーション能力とはちょっと違います。どちらかと言えばコミュニケーションは苦手としているところで、それを補うべくしてこの「表現能力」が尖ってきたということかもしれません。
ここでは、文章、絵、映像などのしゃべり以外の表現についてのお話です。先述した通り、私は物事の理解は「遅く、深い」です。そのため、じっくりと時間をかけて作ることのできる制作作業は好きな事柄のひとつとなっています。その精度はプロのクリエーターの方々からしたら取るに足らないものかもしれません。しかし、最低限お金のいただける制作物は作れるものと自負しております。
トレーナーを課外活動から仕事としておこなうようになってから最も助けになったのがこの表現能力の部分です。ひとたび社会に出たら、自分の力を発揮する機会を誰かが作ってくれることはありません。まず自分たちの存在を知ってもらう、話はそこからになります。その点において、自分を表現する手段を持つというのは大きかったように思います。

以上が私の「特異」技です。
しかしあくまで平均的なスキルより上(であってほしい)というものであり、圧倒的な「得意」ではないところが伸びしろです。これからさらに研鑽を重ねて鋭く磨いていこうと思います。

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