海外アートニュース(2023年12月15日ー31日)
2023年を象徴する25の展覧会を紹介。現代先住民美術の調査、黒人ブラジル美術展、今まで日の目を見なかったアーティストの探究など美術史に大きく貢献した内容や、フェルメールの回顧展、エドゥアール・マネの『オランピア』がマネとドガのダブルヘッダーという形で米国で展示されるなど様々な展示会が開催された。-ARTnews
2023年は黒人アートの展覧会が豊富な一年だった。ボストン現代美術館で回顧展が開催されたサイモン・リー、ニューヨークのニュー・ミュージアムから始まり来年初めにニューオーリンズ美術館に移るムトゥの展覧会、ヒップホップ50周年を祝う「ザ・カルチャー:ヒップホップと21世紀の現代美術」の開催などだ。 全米各地の展覧会で大ヒットを記録し、黒人アーティストが世界で最も尊敬されるアーティストの一人としての地位を確立したと言える。-ARTnews
大英博物館がBPと新たに6,300万ドル(約90億円)のパートナーシップ契約を締結した。声明によると博物館は「博物館のマスタープランの実現を支援し、数百万人の来館者が今後何世代にもわたってコレクションにアクセスできるようにする」ために、石油・ガス会社から10年間にわたって資金提供を受けることになる。 大英博物館は1996年以来、BPと長年にわたるパートナーシップを結んでいるが、イランでの石油掘削会社を起源とするBPとの関係は批判や抗議を受けている。-artnet
ラスベガス市は、ダウンタウン地区の中心部にあるシンフォニー・パークに美術館を建設するための協定を市議会が正式に承認したと発表した。エレイン・ウィンとLACMA(ロサンゼルス・カウンティ美術館)がパートナーとしてこのプロジェクトに参加する予定だ。博物館の費用は1億5,000万ドル(約213億円)と予想され、面積は60,000平方フィートから90,000平方フィートになる見込み。2028年の開業を目指すとしている。-ARTnews
慈善家のクリスティーン・マックが新進気鋭の才能のためのアーティスト・レジデンシーを開始した。マック・アート財団が運営するこのプログラムはニューヨーク市外からの有望な才能をサポートすることを目的とし、新進アーティストにブルックリンのグリーンポイント地区にあるスタジオと同ビル内に自分のアパートも提供されるという。-Galerie
クリスティーズの2023年の収益は62億ドル(約8,800億円)で、昨年の合計から20億ドル(約2,800億円)以上減少となる見込み。昨年は「歴史的かつ例外的」と言われる15億ドル(約2,100億円)のポール・アレン コレクション売却を含むため計算は少し複雑だが、アレン コレクションを計算から除外しても依然として赤字で、約7パーセント減少となる。それでも62億ドルの収益は新型コロナウイルス感染症が発生する前年の2019年よりも約7%高い。-ARTnews
MoMA(ニューヨーク近代美術館)は、2023年秋から2024年冬にかけての新たなデジタルアートの収集、展示、アーティストのコラボレーションを発表した。視覚的な語彙や創造的な探求を拡張し、作品の影響力を高め、世界の変革を理解してナビゲートするために、新しいテクノロジーを試しているアーティストをサポートするというMoMAの長年の取り組みを強調したものとなっている。-artdaily
イギリスでは2つの税軽減制度(代替受領と文化的贈与制度)に基づき、相続税の請求書または以前のフォームを持っている個人は、重要な文化的、科学的、歴史的オブジェクトおよびアーカイブを公立の博物館、アーカイブ、または図書館への割り当てを通じて国に譲渡することによって税金を支払うことができるが、この制度で保存された5,200万ポンド(約93億9,000万円)以上相当の40点以上の品物が英国の美術館に割り当てられることになった。-THE ART NEWSPAPER
2024年上半期に世界中の芸術と文化愛好家の注目を集めることが期待される、アジア太平洋地域で見逃せない5つの展示会を紹介。-artnet
2024年ヨーロッパで必見のショー10選:ヴィクトリア&アルバート博物館のナオミ・キャンベル展からフィレンツェのアンセルム・キーファー展などを厳選して紹介。-artnet
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