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海外アートニュース(2023年12月1日ー15日)

アート バーゼル マイアミ ビーチが開幕。既にマルレーネ・デュマス(900万ドル/約13億円)やフィリップ・ガストン(2000万ドル/約29億円)など高額な作品が売れるなど活発な動きが見られる。記事ではオープン初日にギャラリーが販売したと発表した7つの作品と、主要な作品を紹介する。-ARTnews


アート バーゼル マイアミ ビーチのVIPデー2日目に、ペース・ギャラリーの最高経営責任者マーク・グリムチャー氏が、世界で3番目に裕福な人物であるアマゾンの創業者ジェフ・ベゾス氏(純資産1,690億ドル/約24兆6,000億円)と彼の婚約者ローレン・サンチェスと共に登場。ペース・ギャラリー・ディナーにはテニス界のレジェンド ヴィーナス&セリーナ・ウィリアムズやニューヨーク・ジャイアンツの共同オーナーであるローリー・ティッシュ氏など多くのセレブリティが出席した。 -ARTnews


アート バーゼルが新体制とその将来についてのヒントを携えてマイアミのフェアをローンチ。アート・バーゼルは最近ノア・ホロヴィッツCEOの元、ミネアポリスのウォーカー・アート・センターのキュレーターであるヴィンチェンツォ・デ・ベリスを新設のディレクター職に任命し世界中の見本市と展示プラットフォームのすべてを監督させたり、アトランティック誌の元発行人兼最高収益責任者であるヘイリー・ローマー氏や、ユニオンの元デジタル責任者であるクレイグ・ヘプバーン氏を雇用したりと再構築を進めていた。-ARTnews


サザビーズのフランス系イスラエル人オーナー、パトリック・ドラヒ氏が、サザビーズの少数株の購入を買い手候補らに打診したと報じられた。サザビーズのCEOチャーリー・スチュワートは、サザビーズが公募を検討していることを否定している。 フィナンシャル・タイムズの報道によると、欧州を拠点とする富裕層投資家やカタール国の資産を監督する資産管理ファンド、カタール投資庁(QIA)らにアプローチがあったとしている。 -ARTnews


50年間忘れられていたイタリア人芸術家サンドロ・ボッティチェッリの貴重な絵画が、イタリア・ナポリ郊外の民家で発見された。この作品はもともとイタリアの町サンタ・マリア・ラ・アリタの小さな教会に展示されていたが、地元の家族に贈られ、数世代にわたって私邸に保管されていた。 この絵画はボッティチェッリの最後の作品のひとつで、約1億ユーロ(米ドルでほぼ同額/約145億7,000万円)の価値があったが、謎の状況下で消失し紛失したものとみなされていた。-ARTnews


コレクターのアニタ・ザブルドヴィチとポジュ・ザブルドヴィチが運営するロンドンのプライベート・アート・スペース「ザブルドヴィチ コレクション」は16年間の歴史を経て今月閉鎖。最後のグループ展「オール・クレッシェンド、ノー・リワード」と「ハバーストック・スクール・キュレート」は12月17日に終了する。同コレクション財団は声明の中で、各機関への美術品の無料貸し出しを増やし「デジタルでの存在感と提供を拡大」することで「国際的な活動範囲を拡大」し、8,000点以上の美術品へのアクセスを図りたいと述べた。-artnet


ニューヨークのドローイングセンターは、ヨーロッパ、アジア、アメリカの現代美術のプライベートコレクションである香港のバーガーコレクションと協力して、新しい学芸員の職を創設すると発表した。 博物館はすでにこのポストを採用しており、オリビア・シャオが最初のバーガー・コレクション&TOY Meets Artキュレーターを務める予定だ。シャオ氏は2024年1月から2027年1月までの3年間、香港とニューヨークで展示会を企画する責任を負うことになる。-ARTFORUM


パンデミックが新進ギャラリーに未だに影響し彼らの低迷が続いている。20人未満のアーティストが所属するギャラリストらは、今年の売上は2022年に比べて25パーセントも減少すると推定した。今年のUBSアート・バーゼル・レポートもこの調査結果を反映し、バイヤーが2023年に昨年と同じペースで新作を入手する予定はないことを示唆している。-ARTnews


フランスのアーティストは他のエリアのアーティストに比べて商業的成功が少ないというレポートが発表された。報告書では、1979年以降にキャリアを始めたフランス人芸術家の作品がオークションで10万ドル(約1,500万円)を超える値段で落札されることはほとんどなく、アメリカ人、イギリス人、ドイツ人アーティストに大きく及ばないことを示している。フランス人芸術家は商業的に成功する可能性も(一次売上は考慮されていない)、芸術的に「有名でスター」である可能性も低く、よって展覧会やギャラリーでの注目度も低いと記されている。-artnet


アート バーゼルとUBSが、世界中の2,800人以上の富裕層の習慣と態度を分析した最新の世界的収集に関する年次調査を発表。これらの裕福な顧客は100万ドル以上の可処分資産(不動産と個人事業資産を除く)を保有、2022年には市場のハイエンドが「総成長を維持する鍵」でアート業界の活況を維持しており、オークションハウスやディーラーにとっては100万ドル以上のセグメントは他の低価格帯よりもうまくいく傾向がある。 同時に、国際アート市場が超富裕層に過度に依存するようになり総売上高が伸び悩んでいることに対しては、顧客ベースが拡大し、より控えめな資力を持つ個人が低価格の商品を「拡張可能な」量購入すれば、大幅な成長が達成される可能性があると述べている。-THE ART NEWSPAPER


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