書籍を無料公開します①
この度、スーパー太っ腹出版社 筑摩書房さん のご厚意で、書籍の一部を無料公開することになりました。
私の仕事は、全国各地で「ネットで絶対に失敗しない方法」をお伝えすること。ですが2月に入った頃から、私自身が新型コロナの「スプレッダー」になるのでは、と不安を感じ始めたのです。東京を拠点に全国へ、ですからね。結局、2月中旬以降すべての講演をキャンセルしました。
でもこの時期って、卒業・入学と、講演ニーズが一番高いシーズンなんですよ。今も各地の学校から「どうにかできないか」というご相談をたくさん頂くのですが、そんな中、先週ふと
「そう言えば、以前出した本に講演を実況中継している章があった」
ことを思い出したのです。これを公開してしまえば、ちょっとは役に立てるのではと考えたのです……が、一部とは言え、本の後半まるごと。恐る恐る筑摩書房さんに相談したら、何と「そういうことなら」とあっさりご快諾頂けました。もう蔵前方面に足を向けて寝られませんね。
ただ、時間もなく校了データも手元に無いので、公開するのは私が書いた生原稿です。誤字脱字を見つけても絶対に指摘しない、鋼鉄の意思を持った若者だけが、この先に進んでください。
以下、筑摩書房「大人を黙らせるインターネットの歩き方」より抜粋
第2章 講演ナマ録!「正しく怖がるインターネット」
私は年間300回以上、日本全国で講演をしています。講演でお伝えしている内容はズバリ、ネットで絶対に失敗しなくなる方法。つまりこの講演を聴けば、もうネットのことで悩む必要がなくなるんです。お、そろそろ講演が始まる時間です。では後ほど……
私のことは忘れてください
みなさんこんにちは。さっそくですが、私が誰で、どこから来たか、なんてコトは、もうどうでもイイです。忘れてください。そんなことは、皆さんの記憶力がもったいないので覚えなくてイイです。
それよりも、今日これからお話すること、何でもいいので、必ず何か一つ持ち帰って下さい。今日はこの会場に、だいたい500人くらいですかね。大勢の人がいます。この人数から考えると、この中で、今後ネットで失敗して、そのせいで人生がダメになっちゃう人が、今この会場の中に3人くらい、誰だか知りませんが3人くらい、います。いますよー!
そして私は、今からこの時間を使って、その人数をゼロにします。やり方も知っています。そのために皆さん、ゼロにするために、何でもいいから、この時間に何か1つ持ち帰って下さい。そうしたらゼロになるんです。変なヤツが来たっていう記憶でもいいです。必ず何か1つ持ち帰ってください。お願いしますね。では始めます!
これできますか?
ここは、東京、渋谷のスクランブル交差点、一日数十万人もの人が行き交う場所。朝のニュースでも出てくる場所ですよね。この場所で、皆さんにお願いがあります。大きめのボードに、自分の個人情報、好きな人のフルネーム、プライベートな気持ち、何でもいいので、そのボードに書いて、この写真のようにボードをかかげて立っていてもらえませんか?30分くらい。
やりたい人なんていないでしょう。私は嫌です。でも、実はこれ、世界中で大人も子供も、毎日毎日やりまくっているコトなんです。ネットにモノを載せるということは、この交差点そのままです。いや、まだこのスクランブル交差点の方がマシでしょう。だって、たかが数十万人ですよ。しかもかかげたボードは下ろせますよね。
でもネットは違いますよ。一度かかげたら二度と下ろせないものを、全世界の人間に向けて、永遠に見せ続ける。これがネットにモノを載せるという行為です。ネットでは、なぜかこんなアホみたいなことが平気でヤレてしまうんです、大人でも。なぜやれてしまうのか、ここが重要なポイントになります。
続く→②「ツイッターでヘリが来た」
※Twitterアプリだと、稀にリンクが反応しないようです。その場合はブラウザでご覧ください
筑摩書房「大人を黙らせるインターネットの歩き方」より抜粋
①「私のことは忘れてください」
②「ツイッターでヘリが来た」
③「アイスケース炎上」
④「なぜ身元がバレるのか」
⑤「個人情報は載せていなかったけど」
⑥「こんな投稿もヤバい」
⑦「すぐに消すから大丈夫?」
⑧「炎上の本当の恐ろしさ」
⑨「ネットで絶対に失敗しない方法とは」