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Lineの背景画像設定と、疎遠な友達

Lineは、トーク背景を好きな画像に変更できる。
真っ白な画は「既読」の文字を隠してしまうし、
白い部分がぽつぽつあっても白地の既読は見えにくい。
使いにくい機能だけど、僕は好きだ。

特に親しい相手のトーク背景をカスタマイズするのが好きで、高校生のころから背景はよくいじっていた。コミュニケーションに特別感が出るし、何より会話を楽しくしてくれるから。上の画像は、父とのトーク画面の背景だ。

さて、話は変わって昨日の夜。夏休みの帰省計画を立てた際、ふと、久々に会いたいと思った相手のことを思い出した。

中学校の友達。母親同士の仲が良く、母親経由でお互いの近況が分かってしまう。高校は別だけど、校舎は500 mも離れていない。そんな相手。

中学校まではクラスが別々で、そこまで特筆して仲が良かったわけではなかった。履歴を見返したところ、どうやら高校に入ってからLineを交換したらしい。中学校と高校では成績が良かったから、時々Lineで勉強を教えることがあった。時々Lineを送ったり、送られたり。気分を変えて、わざわざ自転車で30分くらいかかる場所にある駅から5分だけ電車に乗って通学すると、電車内で会うことがある。そのくらいの関係性。

部活動だけに打ち込んでいた時期だったから、なんでもない時にふと連絡が来ると、結構嬉しかったものだ。

誕生日になれば「おめでとう」くらいは言っていて、1カ月に1回くらいは継続的に連絡を取っていた。履歴を見返したら、当時の僕は模試がどうで点数がどうで……などと言っていて、背伸びしたがって一人称を俺に統一していて、相手への配慮が全く感じられない文章をしていて。

等身大の高校生なんてこんなものか、と思うが、よく仲良くしてくれたものだ……と思う。

1カ月に1回程度の連絡頻度だが、たまに対面でも会っていたし、当時の僕にとっては特別に仲がいい相手の1人だった。


こんな自分が受験が全部終わって2回目に東京大学に不合格になったとき、「母から聞いた」と聞いて、連絡をくれた。

「東京大学に不合格になった」ときに連絡をくれること。連絡を貰ったその時は気づかなかったが、その何日後かには、その珍しさに気が付いた。

連絡をくれたのは、その子と、受験仲間と、高校同期だけだったと思う。

医学部や東大京大に合格すれば、殆ど喋ってもいなかった中学校までの「知り合い」から連絡が来る。合格した者が男子なら、主に女子から。周りで東大受験をしていた何人かの友達からは、合格発表後に連絡を貰った話をちょくちょく聞いた。

そうすると、何の打算もなく不合格者に連絡をくれる人は本当に貴重なわけだ。連絡を貰った数日後の僕はそれに気づき、この友人を大切にしなければならないし、大切にしたい、何より感謝したいと思った。

が、その時期は入学準備の時期。いざ入学準備を終えて下宿先へ!大学入学!と意気揚々と一人暮らしを始めたら、完全隔離・自宅待機・外出自粛の完全孤独生活。

言い訳な気もするが、連絡どころではなかった。当時の僕は、いかに毎日をやり過ごして生きるか、外に出たらそれだけで感染してしまうのではないか、と、ギリギリの精神状態で生きていたから。実際、体重は落ちて顔が痩せてしまっていたし。

そんなこんなで機会を逃し、記憶から離れてしまい。成人式の後の同窓会もコロナで飛んでしまったから、今の今まで本当に会わず喋らずじまいである。

僕が1年浪人していて今大学3年生だから、向こうは大学4年生のはず。もう就職する時期だ。就職したら、気軽に会えなくなるものなのだろうか。
昨日は眠る前に、ふとそんなことを思い出した。

受験が終わった後、3年は連絡を取っていない。トーク履歴も2020/3/10あたりが最後だ。間隔が大きく空いてしまっていて、心的なハードルが結構高い。

躊躇しながらも、トーク画面を開くだけ開いてみた。
トーク画面の背景画像はばっちり編集されていて、ごちゃごちゃ言わずに連絡を取ってみろ、と後押ししてくれる強さと懐かしさがあった。

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